ガントチャート工程表とは?工程管理で活用するメリットなど基本情報を解説

 2021.04.16  ワークマネジメント オンライン

プロジェクト管理の現場では、よく「ガントチャート工程表」という言葉を耳にすることがあります。しかし、それが具体的にどのようなものか、どう作成するのかを知らない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、ガントチャート工程表の基礎を確認しつつ、作成に便利なツールやその手順を紹介します。

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ガントチャート工程表とは

「ガントチャート工程表」とは、作業工程や進捗を管理する際に用いられる表です。「計画表」「進行表」などと呼ばれることもあります。チャートは縦軸がタスクや担当者、開始日/期日など、横軸が日時や進捗率となっており、各タスクから伸びるガントバー(横棒)が作業の期間や進捗を示しています。

規模が大きいプロジェクトにおいて、「誰が・いつ・どの作業を行っているのか」の把握は困難です。その点、ガントチャート工程表を用いれば、プロジェクトの全体像を一目で把握できます。こうした点が評価されて、プロジェクト管理や生産管理の場で積極的に活用されています。

ガントチャート工程表とWBSの関係

WBS(Work Breakdown Structure)」とは、作業の分解・構造化のことです。WBS実行の際は、プロジェクト全体を見渡して、達成までにやるべきことを大まかに考え、タスクを分割することからスタートします。これを細分化し、さらに細分化を繰り返して、「親タスク」「子タスク」の関係を構築します。こうしてプロジェクトの全タスクを洗い出したら、各タスクの遂行順序を決定して完了です。

WBSはプロジェクト管理の初歩であり、基本的にはプロジェクトの計画時に行われる工程です。WBSで定めたタスクをチャートの縦軸に記載するため、WBSはガントチャート工程表の前段階の作業と言えます。

ガントチャート工程表を工程管理で活用するメリット

今や工程管理における基本手法として浸透しているガントチャート工程表ですが、具体的にどのような点が優れているのでしょうか?以下では、ガントチャート工程表の活用メリットを解説します。

全体像の可視化ができる

ガントチャート工程表の最たるメリットは、やはりプロジェクトの全体像が一目で把握可能となることでしょう。特にチーム単位で作業を行う際、各タスクの進捗や担当者をリアルタイムに確認できるのは優秀です。

すべての情報が一画面にまとめられているので、ほしい情報ごとに都度確認する手間も生じません。また、チャートにタスクの内容や担当者、期日などを当てはめることで、目標達成に向けてこの計画は妥当なのか、といった判断もしやすくなります。

情報の共有に役立つ

ガントチャート工程表を作成することで、全作業工程や各タスクの内容、担当者、期日などの情報が、プロジェクトメンバーに周知されます。複数人が携わるのが常であるプロジェクト進行において、全体の流れをわかりやすく共有できるのは大きなメリットです。加えて、各メンバーがお互いの抱えているタスクを把握し合えることで、現場でのコミュニケーションも円滑になるでしょう。

遅延への対応がしやすくなる

実際にプロジェクトを進めていくうえで、当初計画した工程から変更があったり、トラブルが生じたりすることはよくあります。こうした問題に対しても、ガントチャート工程表ではリアルタイムで作業進捗を確認・共有できるので、素早く対処可能です。また、スケジュールに遅れが出た場合も、各タスクのスケジュールを都度調整することで、対処していけるでしょう。

ガントチャート工程表の注意点

このようにメリットの多いガントチャート工程表ですが、作成や運用に誤りがあると、かえって余計な手間が生じたり複雑になったりします。ガントチャート工程表を用いる際は、以下の2点に注意する必要があります。

まず、登録タスクを増やしすぎないようにしましょう。プロジェクトの全作業工程を網羅することにこだわり、細かなタスクまで1工程としてしまうと、確認や更新に必要以上の手間がかかります。ある程度内容の被る作業や連続する作業は、1つのタスクにまとめるべきです。

次に、進捗の確認や更新を担当者に頼りすぎないようにしましょう。現場が忙しいタイミングなどでは、タスクの進捗を更新する時間も取れないことがあります。こうした漏れが後々大きなミスや作業の遅れにつながることもあるので、ときには口頭やチャットなどで直接連絡しましょう。場合によっては、管理者が進捗の更新などを請け負うと、現場がうまく回ります。

ガントチャート工程表を作成するツール

プロジェクトのゴールを明確にし、WBSによって必要な工程を洗い出したら、いよいよガントチャート工程表の作成に着手します。紙に手書きで作る手段もあるにはありますが、ツールを活用したほうが時間もかからず、応用も利きやすいのでおすすめです。以下では、チャートの作成に便利なツールを紹介します。

Excel(エクセル)

近年、さまざまなプロジェクト管理ツールが登場していますが、実はExcelでもガントチャート工程表の作成が可能です。もちろん使い勝手や作成の手軽さは、専用ツールのほうが優れていることがほとんどでしょう。

しかし、「使い慣れたツールで管理したい」「Excelの扱いに習熟している」という方にとっては、十分な選択肢になり得ます。Excelでガントチャート工程表を作る方法としては、以下の5つが挙げられます。

手書き(セル塗りつぶし)

手書きでセルを塗りつぶしてガントバーを描く方法です。作り方はとても簡単で、タスクを縦軸、カレンダー(日付)を横軸に設定したら、各タスクの開始日/期日を決めて、その部分のセルに色を付けるだけです。初回作成時はかなり時間がかかりますが、2回目以降はテンプレートを残しておけば比較的簡単に作れます。何よりExcel初心者でも作成できる点と、スケジュール変更が容易な点が魅力です。

手書き(図形描画)

こちらは、該当箇所に図形(矢印など)を挿入してガントバーを描く方法です。作り方は先ほどと基本的に同じで、セルを塗りつぶす工程が図形挿入に代わっただけです。初心者でも簡単に作成でき、なおかつセルを塗りつぶすより時間も少なく済むでしょう。

ただし、図形を引き延ばして貼り付けるので、タスクによっては図形の太さがまちまちになります。太さを統一したい場合は、図形を右クリックから[図形の書式設定]→[サイズ]の順に選択し、高さを同じにしましょう。とはいえ、この作業には時間がかかるので、太さの違いが気になる方にはおすすめできません。

条件付き書式

Excelの「条件付き書式」という数式を使って、自動でセルを塗りつぶす方法です。数式を組み立てることで、日付を入力するだけでガントバーが描かれるようになります。そのため、複数のタスクがあるときや、スケジュール変更が多いときに、特に役立つでしょう。詳細な設定方法はここでは省きますが、初心者でも基本設定は行えるでしょう。なお、ガントバーの色分けや書式変更をするには、Excelの数式を扱い慣れている必要があります。

関数

関数を用いたガントチャートの作成も可能です。しかし、関数ではセルの塗りつぶしや図形の配置ができないため、「※」や「■」などの記号でガントチャートを表すことになります。やや見栄えが悪く、カスタマイズにも関数の調整が必要なため、特別な事情がない限りはほかの方法を採用したほうがよいでしょう。

グラフ

タスク名・開始日/期日・工数をそれぞれ記入した表から、グラフを作成する方法です。グラフによって作成されたチャートは洗練されて見えるので、プレゼンや顧客用の資料に向いています。とはいえExcelのグラフは、ガントチャート工程表の作成に適するわけではないので、Excelの知識や工夫が必要です。また、追加や修正にも時間を要するため、普段使いにはあまり向きません。

各種管理ツール

多くのタスクやToDo、プロジェクトなどを管理するツールでも、ガントチャート工程表を作成できます。これらのツールの特長として、ガントチャート工程表以外にも便利な機能を多数備えているため、プロジェクト管理全体に活用できる点が挙げられます。プロジェクト管理において包括的なサポートを求めるなら、検討するとよいでしょう。

なお、「Asana」でも「タイムライン」という機能を使って、ガントチャート工程表のようにプロジェクトを管理することが可能です。タスクに開始日/期日と依存関係を追加することで、自動的に作成されるタイムラインは、ガントチャート工程表の作成の手間を大幅に削減してくれます。このほかにも、Asanaはワークフローの簡素化や仕事量の調整、各種ツールとの連携などにより、あらゆるチーム作業の効率化に寄与します。

まとめ

ガントチャート工程表とは、プロジェクトを視覚化する際に用いられる表です。チャートの作成はExcelでも行えますが、手間をかけずに作りたいなら、やはりチャート作成に適したツールを使うべきでしょう。

ツール選びの際は、ガントチャート工程表に特化したものよりも、いくつかの機能を複合したものがおすすめです。特に「Asana」は、タイムラインやワークフローのカスタマイズ、ルーチンの自動化、各種ツールとの連携などにより、幅広い業務をサポートします。ツール選びにお困りの際は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
https://asana.com/ja

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