FTEの意味と利用目的とは?計算方法やユースケースを解説

 2021.08.19  ワークマネジメント オンライン

企業ではあらゆるシーンで適切な人材の配置を考えなければなりません。特にプロジェクトにおけるリソースマネジメントは重要です。そこでプロマネとして知っておきたいのがFTE。本コラムでは、FTEとはどんな意味なのか、その目的やユースケースを交えて計算方法を解説します。

FTEの意味と利用目的とは?計算方法やユースケースを解説

FTEとはどんな意味?

FTEとは、組織の人員がフルタイムで勤務したときの仕事量を表す単位のことです。「Full-Time Equivalent」の略称で、日本語では「フルタイム当量」といいます。

また、フルタイムとは常勤のことで、企業によって定められている勤務時間をフルタイムで勤務する働き方のことです。例えば、1日8時間で週5日勤務が常勤の規定ならば、1週間に40時間勤務する働き方がフルタイムだという理解になります。

このフルタイムを基準に、例えば、1つのプロジェクトにかかる仕事量に対して、どのくらいのFTEがかかるかなどを算出することで、フルタイム勤務やパートタイムといった雇用形態の「従業員の仕事量」を調整して、プロジェクトのリソースマネジメントに役立てるのです。

ニューノーマル時代の働き方を支えるワークマネジメントプラットフォームの活用と導入効果
生産性向上のためのたった5つの施策

FTEが使われる目的

それでは、マネジメントでFTEが使われる目的をみていきましょう。

仕事量の算出

FTEの主な目的は、仕事量の算出です。

従業員には、フルタイム勤務やパートタイム勤務などさまざまな働き方があります。フルタイム勤務の従業員は1日8時間の仕事量ですが、パートタイム勤務は1日4時間の仕事量など、その仕事量は一定ではありません。つまり、プロジェクトに必要なリソースを人数で換算することはできないということです。

そのため、まずは仕事量に基準を設けて管理しやすくするのです。仕事量をFTE換算して数値化することで、人員の仕事量を定量化します。人数ではなく仕事量を定量化することが、リソースマネジメントの第一歩なのです。

仕事量でのリソースマネジメント

上述のように、仕事量が定量化されるとリソースマネジメントに役立ちます。

仕事量を数値化することで、アサインできる人材のリソースが見える化されるため、マネジメントがしやすくなるのです。FTEを基準にすれば、プロジェクト完了までに必要な時間や従業員一人ひとりの仕事量を同じ単位(FTE)で計算できるため、正確なリソースマネジメントが可能になります。

プロジェクトマネジメント

FTEは仕事量を数値化してリソースマネジメントができます。つまり、プロジェクトマネジメントに役立つということです。

特に、フルタイムとパートタイムの従業員をプロジェクトに割り当てるとき、必要なFTEを基準にすれば仕事量という数値で差配できるため、人数だけで人員を配置するよりもプロジェクトの仕事量に応じたマネジメントがしやすくなります。

プロジェクトマネジメントについては【プロジェクトマネジメントとは?手順や必要なスキルを理解してプロジェクトを成功に導くマネジメント能力を身につけよう!】で詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。

FTEの計算方法

それでは、FTEの計算方法をみていきましょう。ここでは、フルタイム勤務とパート勤務が混在する場合を想定した計算方法を確認していきます。

  • 前提条件の整理
    FTEは、企業で定められているフルタイム勤務を基準とします。ここでは、前提条件として多くの企業が採用している「1日8時間で週40時間勤務」を基準に算出方法をみていきます。
    • 1日8時間
    • 週40時間勤務
  • FTEの基準を算出
    前提条件を参考にした場合、週の仕事量である40時間が1FTEとなります。
    つまり、フルタイム当量は40時間です。したがって、「1FTE=40時間」がFTEの基準となります。
    • 1FTE=40時間
  • パートタイムのFTEを算出
    パートタイムの従業員のFTEを算出する場合は、「1FTE=40時間」を基準に計算します。パートタイムが1日2時間で週5日勤務の場合は、週10時間勤務ですので、パートタイムのFTEは以下のように計算します。
    (パートタイムの週の勤務時間)÷(1FTEの勤務時間)=パートタイムのFTE
    FTEを基準にパートタイムの勤務時間をこの式に当てはめると、「10÷40=0.25」となります。これにより、パートタイムの仕事量をFTE換算すると「0.25FTE」ということがわかります。
    • パートタイム=0.25FTE

例えば、1FTEをパートタイムの従業員だけで補うには、4人のパートタイム従業員が必要だということです。もちろん、パートタイム従業員の一人ひとりのスキルや経験値などがフルタイム従業員と同等であることが大前提(後述)ですので、パートタイム従業員のスキル向上に対するフォローが欠かせません。

FTEのユースケース

それでは、FTEの計算方法に当てはめて、具体的なユースケースをみていきましょう。

前提条件

前提条件は上述と同じように、フルタイム勤務とパートタイム勤務で以下の条件とします。

  • フルタイム勤務:1日8時間勤務
  • パートタイム勤務:1日2時間勤務

この条件を基に、以下のプロジェクトにおけるリソースマネジメントのFTEを確認していきます。

計400時間かかるプロジェクトでリソースマネジメント

それでは、上述の前提条件を基にして、400時間のプロジェクトでリソースマネジメントを行います。

まずは、フルタイム勤務からFTEの基準を割り出します。

フルタイム勤務

  • 8時間×5日=40時間
    • 1FTE=40時間

このFTE基準を基に、パートタイム勤務のFTEを割り出します。

パートタイム勤務

  • 2時間×5日=10時間
  • 10時間÷40時間=0.25
    • 0.25FTE

フルタイム勤務とパートタイム勤務のFTEを基に、400時間のプロジェクトに必要なFTEを算出します。

プロジェクトに必要なFTE

  • プロジェクトにかかる時間:400時間
  • 400時間÷40時間=10FTE
    • プロジェクトに必要なFTE=10FTE

400時間のプロジェクトには10FTEが必要だとわかりましたので、この計算をもとにフルタイム勤務とパートタイム勤務の従業員を差配してリソースマネジメントを行います。

例えば、フルタイム勤務の従業員のみでプロジェクトメンバーを構成する場合は10名でまかなえます。一方、フルタイム勤務の授業員が4名の場合は、パートタイム勤務の従業員を24名アサインする必要があるということです。

FTEで労働力を換算する場合の注意点

FTEはフルタイム勤務の仕事量を基準に、その他の勤務スタイルで働く従業員の仕事量を定量化するものです。

そこで重要なのが「FTEに含まれるリソースの質が一定」であることです。つまり、フルタイム勤務の従業員もパートタイム勤務の従業員も、仕事の質は一定でなければならないということなのです。

この前提が崩れてしまうと、FTEでのリソースマネジメントは成り立ちません。FTEの数値を基にリソースを差配しても、作業量や質がバラバラであれば、プロジェクトの品質はもちろん、手戻りが発生するなどのトラブルが起こってしまいます。

このような事態を防ぐためには、パートタイム勤務の従業員を育成して、フルタイム勤務の従業員と同じパフォーマンスが出せるように教育をすることも大切です。また、PMやPLなどの責任者がスキル差を補うためのフォローが欠かせません。

まとめ

FTEは、仕事量を数値化して定量化することで、プロジェクトなどにおけるリソースマネジメントを見える化できます。特に、フルタイム勤務とパートタイム勤務の従業員が混在している企業などは、リソースの割り当てを人数で数えるのではなく、仕事量で管理したほうが人材を配置しやすくなります。プロジェクトマネジメントには欠かせない知識ですので、FTEの意味や計算方法をしっかりと理解しておきましょう。

CTA

RECENT POST「プロジェクト管理」の最新記事


プロジェクト管理

生産性とは?その向上を考える際に押さえておきたいポイントも解説

プロジェクト管理

テレワークの導入には就業規則の変更が必要?関係する事項についても解説

プロジェクト管理

ホーソン効果とは?社員は見られることで良い方向へと変わる!

プロジェクト管理

定性評価と定量評価の違いとは?両者のメリット・デメリットから双方の基準項目例についても解説

FTEの意味と利用目的とは?計算方法やユースケースを解説

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング