ドラッカーのマネジメントとは?必要な5つの役割を簡単に解説!

 2021.09.27  ワークマネジメント オンライン

近年、ピーター・F・ドラッカーの提唱する「マネジメント」が、経営者や管理者の間で大きな注目を集めています。しかし、ドラッカーのマネジメントは普遍的な理論であるがゆえに、非常に抽象度が高く、読み解くのは簡単ではありません。そこで本記事では、ドラッカーの提唱するマネジメントについて、要点を押さえつつ簡単に解説します。

ドラッカーのマネジメントとは?必要な5つの役割を簡単に解説!

ドラッカーとは?

ピーター・F・ドラッカーは米国の経営学者であり、「現代経営学の父」と呼ばれる人物です。1973年に出版された『Management』という著書の中で、経営の本質を体系化し、世界中の経営者に多大な影響を与えたとされています。

『Management』は1974年に邦訳され、ダイヤモンド社から『マネジメント』と題して出版されました。そして、非常に難しい理論ながらも経営学の普遍的な教科書として、今なお多くの人々に読み継がれるロングセラーとなっています。

ドラッカーは「マネジメント」という概念を普及させた人物でもあり、トム・ピーターズやマイケル・ポーターなどと並ぶ、世界で最も著名な経営学者といえるでしょう。

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ドラッカーによるマネジメントの定義

マネジメントは、直訳すると「経営」「管理」といった意味合いをもつ言葉ですが、ドラッカーはこれを「組織の成果を上げさせるための道具・機能・機関」と定義しています。つまり、企業がもつヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を効率的に運用する管理手法を指す概念です。

そして、マネジメントを実行する人物を「マネージャー」と呼びます。ドラッカーはマネージャーを「組織の成果に責任を持つ者」と定義しており、著書『マネジメント【エッセンシャル版】基本と原則』の中で、何よりも大事な素質は「真摯さ」であると語っています。

マネジメントとリーダーシップの違い

マネジメントとリーダーシップは、よく似たニュアンスの言葉として認識されています。この2つの概念は企業が発展していくために欠かせない要素であり、それぞれの違いを明確化することで、自社にどちらが足りないのかを可視化できます。

リーダーシップは「企業理念や経営ビジョンの実現に向けてチームに指針を示すこと」であり、マネジメントと「企業の経営資源を効率的に運用する管理手法」を指します。前者は「人材」を対象とするのに対し、後者の対象は「組織」である点が異なります。リーダーシップは「設計図を描いてビジョンを示す」ことであり、マネジメントは「描かれた設計図を実現すること」ともいえるでしょう。

あるいは、リーダーシップは「What(何を)」を問うものであり、マネジメントは「How(どうやって)」を問うものとも言い換えられます。このような相違点から、ドラッカーはマネジメントをリーダーシップの上位概念として定義しています。

マネジメントに必要な5つの役割

ドラッカーは著書『現代の経営』の中で、「企業の目的として有効な定義は一つしかない。すなわち顧客の創造である」と述べています。企業とは、事業活動を通じて顧客に付加価値を提供し、対価を得ることで発展していく組織です。顧客あっての企業であり、優れた顧客体験の提供と顧客満足度の向上なくしては、企業の発展はあり得ません。
(出典:P.F.ドラッカー/『現代の経営[上]』/ダイヤモンド社)

そして、顧客創造に至る経営体制を構築するために欠かせないのがマネジメントです。ここからは、ドラッカーが提唱するマネジメントにおいて、マネージャーに求められる重要なポイントを5つご紹介します。

組織づくり

企業が大きな成果を上げるためにはチームの形成が必須であり、その中でもマネージャーには、人材のパフォーマンスを最大化する管理能力と統率力が欠かせません。組織づくりにおいてドラッカーは、人材の長所に焦点を当て、短所を最小限に抑える「長所進展法」の必要性を強調しています。チームメンバーを決定する際は、従業員一人ひとりの特性や能力、強みや弱みを把握し、パフォーマンスを最大限に発揮できる人材配置が求められます。

目標設定

ドラッカーは『現代の経営』の中で、「目標抜きでマネジメントしようとすることは、初めての空路を地図も目印もなく、無計器飛行することに似ている」との言葉を残しています。目標設定もマネージャーの重要な役割であり、組織力の向上につながる目標を設定しなくてはなりません。
(出典:P.F.ドラッカー/『現代の経営[上]』/ダイヤモンド社)

もちろん、チームの目標だけでなく、部下一人ひとりの目標も設定し、モチベーションの維持を促すのも重要な役割といえるでしょう。チーム全体を俯瞰的に捉え、短期目標や長期目標、コンプライアンスやガバナンスについての目標など、多角的な視点からさまざまな目標を設定する必要があります。

コミュニケーション

近年、AIやIoTなどの技術革新によって、業務のオートメーション化が進んでいます。しかし、どれほどデジタル技術が進展しても、ビジネスの土台にあるのは人間関係です。それゆえ、マネージャーには、管理能力や統率力はもちろん、チームの和を保つ高いコミュニケーション能力も求められます。

先述したように、ドラッカーはマネージャーに求められる最も重要な素質を「真摯さ」であると述べています。一方的にトップダウン形式で指示をするのではなく、部下が何を期待しているのかを理解し、相手に受け入れてもらいやすい形でこちらの要求を伝えるなど、アサーティブなコミュニケーション能力が求められます。

人材育成

日本の総人口は2008年の1億2,808万人をピークに下降の一途を辿っており、少子高齢化の影響も相まって労働力不足が深刻化しています。そのため、多くの企業において重要な経営課題となっているのが、優れた人材の確保です。人材は企業にとって最も重要な経営資源といっても過言ではなく、マネージャーは正しい方法で人材を育成して、成果の最大化へと導く必要があります。そして、部下の教育だけでなくマネージャー自身の能力開発も、マネジメントにおける人材育成の一環です。

評価とフィードバック

人材のパフォーマンスを最大化するためには、公平かつ公正な評価制度と、フィードバックを与える労働環境が求められます。目に見える定量的な成果だけでなく、業績に対する貢献度や労働意欲、貢献意識や将来性などを公正に評価することで、モチベーション向上に寄与し、業務効率の改善や生産性の向上につながるでしょう。また、適切な評価制度とフィードバックは従業員の定着率や離職率の改善にもつながるため、結果として組織の業績向上に大きく貢献します。

まとめ

ドラッカーの提唱するマネジメント理論は、企業が正しい方向へと進むために欠かせない計器盤であり道標です。普遍的な理論ゆえに抽象度が高く難解であるため、本記事ではすべてをご紹介できませんが、ポイントを押さえて自社の経営体制に応用することで、組織力の強化につながるでしょう。

そして、理論の導入とともに、ITシステムの活用も視野に入れるべきマネジメントのひとつです。経営基盤の強化を目指す企業におすすめしたいのが、ワークマネジメントツール「Asana」の導入です。Asanaは、企業の経営データを統合的に管理するソリューションであり、組織全体における情報共有の円滑化や部門間連携の強化に貢献します。Asanaに関する詳しい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。

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