仕事の見える化はなぜ必要?
メリットや進め方のポイントについて解説

 2021.11.18  2022.10.28

新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークの普及が拡大しています。それにともない業務効率化を図る企業も増え、「仕事の見える化」に今注目が集まっています。そこで本記事では、仕事の見える化を効果的に進めたいと考えているマネジメント層に向けて、そのメリットや進め方のポイントについて分かりやすく解説します。

仕事の見える化はなぜ必要?メリットや進め方のポイントについて解説

仕事を見える化するメリット

企業にとって重要な経営資源であるヒト・モノ・カネなどのムダを防ぐためには、仕事の見える化が不可欠です。現在、働き方改革が推進され、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、テレワークなどオフィス以外で仕事をするケースも増えています。仕事の見える化とは、いつ、どこでだれが・どのように業務に取り組んでいるかを可視化し、状況に応じてそれを把握して、問題解決することを指します。

仕事の見える化がうまく行われていないと、社員一人ひとりの業務量がはかれず、特定の人だけ業務量が多くなるといったことが発生します。特定の社員に業務が偏り、溢れてしまうことで納期が遅延したり、クオリティが低下したりすることもあるでしょう。また発生したミスが情報漏えいなどといったハイリスクなものであれば、結果的に企業イメージや多大な利益損失にまで及ぶ可能性もあります。

そういった事態を避けるために、以下では仕事の見える化を行うことで得られるメリットについて紹介します。

業務の属人化を防ぐ

業務の属人化とは、特定の担当者しか業務内容、やり方を理解できていない状況のことを指します。担当者が長期不在時に業務が停滞してしまうことをはじめ、業務のノウハウが蓄積されないなどといった面で非常に非効率です。加えて、品質のチェックが曖昧になることで、担当者のちょっとしたミスが大きなリスクにつながることも懸念されます。さらには、担当者の退職によって一部の業務がブラックボックス化してしまうケースもあります。見える化がきちんと行われることで、他の社員や上司も内容、やり方を把握し、担当者以外が担当しても品質が保てるように業務を標準化できるでしょう。

社員同士の関係を強くする

一人で業務を担当するのではなく、お互いの業務内容を知れば、社員間の相互理解も深まるでしょう。コミュニケーションが活性化し、社員同士が協力し合う心が生まれれば、ちょっとした疑問も相談しやすい環境が作れ、大きなミスの防止にもつながるでしょう。また、新しいアイデアも生まれやすくなり、コミュニケーションが活性化したことで新たなサービスや商品が生まれることも期待できます。結果的に大幅な利益の向上を狙うことにもつながるのです。

ミスやトラブルを防ぐ

一つのタスクに対して、より多くの人間の目が向けられるようになることで、トラブル・ミスの削減にもつながります。社員ごとで進め方に差がある業務を見える化し、社内でワークフローを統一することで、ミスを防止できます。

また、業務プロセスを統一することで業務の標準化も進むため、どこに問題があるかが明確になり、トラブルやミスが発生する前に食い止められたり、仮に発生したとしても最小限のダメージにとどめられたりします。原因を突き止めやすくなることで、フォローをしやすくなるメリットが生まれるでしょう。

公平な人事評価を促す

仕事を見える化することで、管理職などの評価者はプロセスや進行スピードも含めて、社員の能力や成果を正確に把握しやすくなります。行っている業務が明確になれば、人事評価の根拠も明確になるでしょう。評価する立場や主観に依存した評価の場合、社員のモチベーション低下にもつながります。公平な人事評価を実現することで、社員のモチベーション向上にも有用といえるでしょう。

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見える化すべき情報

続いては、どのような情報を積極的に見える化していくべきかについて解説します。見える化することで生まれるメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

タスクの進捗状況

タスクを見える化することで、誰がどのタスクを抱えているのかがひと目でわかるようになります。チームメンバー全員のタスクの進捗状況が可視化されれば、マネジメント側での進捗管理が容易になるでしょう。タイムリーなアドバイスやフィードバックが叶うため、チームの生産性向上にも寄与します。全体最適の視点で、社員間で生じている業務負荷のバランスを改善したり、役割分担を見直したりすれば、必然的に社員個人の負担やストレスも減っていくでしょう。業務効率化にもつながり、結果的に残業も減らせれば人件費も削減できるなどメリットはたくさんあるのです。

業務プロセス

業務プロセスについては、効率的に進めるための手順を明確にしておけば、最初から業務の全体像が把握しやすくなります。具体的には、文書やチャートなどで可視化するとよいでしょう。進め方のムダ・ムリ・ムラも減らせるので非常に効率的です。誰かに教わったやり方や自己流のやり方ではなく、きちんとしたワークフローで統一することで、業務の進め方に対しての個人差をなくすことができます。こちらもまた実現すれば生産性の向上や業務効率化が見込めます。

ナレッジ

ナレッジもまた業務時間の短縮やミスの防止に効果を発揮します。社員一人ひとりが保有するナレッジや経験、ノウハウも可視化し共有しておくことが重要です。個人の「暗黙知」を「形式知」に変換し、組織内に蓄積していくことをナレッジマネジメントと呼びます。文字だけではイメージしにくいかもしれませんが、体系化されたモデルもすでに存在し、組織にとっては欠かせないマネジメント手法のひとつです。ナレッジマネジメントによって社員のスキルを底上げでき、ベテランが培った技術を後続の人間に継承しやすい状態を生むことで、効率的に人材の育成ができるでしょう。さらに、蓄積されたナレッジは経営戦略の立案にも役立ち、新たなアイデアが生まれて組織が活性化することは、企業の成長を停滞させないためにも不可欠なのです。

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仕事を見える化する方法

見える化すべき情報やメリットを理解したところで、続いては具体的な方法について紹介します。

マニュアルの作成

マニュアルは、作業の手順や内容を誰にでも分かるように記載することを心がけましょう。

テキストだけでなく、表やチャートなども用いて、客観的にわかりやすいものにするのがポイントです。まず、全体の大まかな流れを書き、各社員がそこに補足していくようにして作成すれば作業も効率的であり、各々が持ち合わせているノウハウも織り込めます。マニュアルは作成したら終わりではなく、こまめにアップデートする必要があるため、後に残った人のためにも電子ファイルで管理するなど、更新しやすい形にしておくことが重要です。ただし、マニュアルだけでは、タスクの可視化までは実現できないため、あくまでも可視化するために必要な材料として考えておくとよいでしょう。

タスク管理ツールの導入

タスク管理ツールを導入することによって、部署やチーム内のタスク、それぞれの進捗状況をリアルタイムで可視化できます。それぞれのタスクの遂行プロセスや、完了するまでに社員がどれだけの時間をかけているかもツールを使えば一目瞭然です。複雑なプロジェクトの進捗も一元管理でき、関係者全員で情報の共有ができれば、状況の報告や連絡など、仕事のための仕事を減らせるでしょう。導入する際は、既存のツールと連携できるかどうかなど、社員の立場に立って導入時に負担が少ないものを選ぶことも大切です。

仕事を見える化するうえでの注意点

最後に、仕事を見える化するうえで注意するべきことは、仕事の見える化を目的にしないということです。社員の業務負担の軽減と生産性の向上、業務効率化が仕事の見える化をする本来の目的であるため、これらの目的から逆算して、必要な見える化から優先的に進めていくのがよいでしょう。目的を考えずに見える化だけを進めようとすると、かえって社員に負担が増えるなど、不満を招く恐れがあるので注意しましょう。

まとめ

仕事の見える化をすることで、業務の属人化を防止し、社員間のコミュニケーションの活性化をうながします。公平な人事評価もしやすくなるため、マネジメント層の業務負担も減らせるでしょう。見える化をスムーズに行うためには、ツールを活用するのもおすすめです。

Asanaのワークマネージメントツールなら、既存ツールとの連携も可能であり、導入の負担も少ないのがメリットです。チーム内のタスクを一元管理でき、社員同士の効率的なコラボレーションも叶うでしょう。Asanaを導入すれば、業務のフォローアップにかかる時間を節約し、業務効率化や生産性の向上にしっかりと貢献してくれます。

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