OKRのメリットとは?失敗しやすい企業の特徴はあるの?

 2020.05.29  ワークマネジメント オンライン

目標管理ツールのひとつである「OKR」には、組織目標と社員の目標の不一致をなくし、会社へのエンゲージメントを高めるメリットがあります。

しかし、企業によっては向き・不向きがあり、導入に失敗してしまう企業もあります。OKRのメリットや導入失敗の原因、失敗する企業の特徴、失敗しないようにするにはどうしたらよいかなどをご紹介します。

OKRのメリットとは?失敗しやすい企業の特徴はあるの?

注目高まるOKRとは?

目標管理方法の1つ「OKR(オー・ケー・アール)」は、「O=目標(Objectives)」と「KR=その達成に要する成果(Key Results)」で構成され、成果(KR)を達成すると壮大な目標(O)も達成されるという考え方に基づいて作られています。

この方法はGoogleやFacebookがいち早く導入し、成果を上げたことで注目度が増し、現在はさまざまな企業に広がりつつあります。

社員の目をより高い方向へ向かわせ、愛社精神や企業とともに成長しようとする社員のエンゲージメントを高めることを目的とした目標管理法です。

OKRではパフォーマンスも評価対象ですが、「社員を鼓舞して組織の能力を高める」ことを重視しています。100%の目標達成を求めていないところが大きな特徴です。

また、人事評価とは連動しないことも特徴です。仮に目標を達成できなかったとしても、そのチームや個人が低評価されることがありません。あくまでも社員のマインドセットを変化させ、企業そのものを変化させることが目的です。

もっと見る:OKRとは?Google、Facebookも使う目標管理のあり方

OKRのメリット

導入によるメリットとは何でしょうか。OKRでは企業だけでなく、働く社員個人にも多くのメリットがあります。

目標や方向性などを共有できる

最初に行うのは、全社の目標と成果指標の決定、そしてそれを社内で共有することです。

次に、企業全体のOKRを設定したときと同様の手順で部門のOKRを決定します。その際は部門長とそのチームが主体となって設定します。

このとき大切なのは、部門の目標が達成されると、全社の目標が達成されるように関連付けることです。部門のOKRが決定したらチーム、個人の順で、上位にぶら下がるようにそれぞれを決定していきます。こうすることで、企業から社員一人ひとりのOKRまですべてがリンクし、自分の目標達成が会社にどのように貢献しているのかが可視化されます。

全てが関連づけられているため、そのまま企業全体の目標や方向性などを共有することになります。そのため、今企業がどこに進もうとしているのかがわかり、社員のモチベーションにもつながります。

社内の動きを盛り上げられる

進捗を確認するたびに会社の目標に対する社員の貢献が見えるようになります。これは社員全員の目標が企業の最終目標につながっているため、全社で一丸となって同じ目標に向かう動きを盛り上げることができます。

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その結果、社員の会社に対するエンゲージメントが高まるとされています。

コミュニケーションを活性化できる

目標で定めた期間が終了するまでの間は、関係者全員で意思疎通を図ったり、定期的に意見交換や進捗確認をしたりする機会を作らなければなりません。会社全体と個人のOKRが強く結びついているため、役職や部門を超えた強固な連帯がないと最終目標の達成は難しいでしょう。

このように、必然的に相談や意見交換をする機会が増加するしくみとなっているため、社内が活性化していきます。

優先順位を明確化できる

日々の業務においては、利害関係や社内の力関係が作用して、タスクの優先順位が曖昧になることが多々あります。OKRに取り組むと、最終目標となる企業としての目標を社員全員が意識することになるため、タスクの優先順位が明確化します。

また、業務が多忙なときは、目の前の仕事や短期の小さな目標に目が行きがちですが、最終目標達成に無関係な事柄に惑わされることなく、必要な業務に集中できるようになります。

OKRに失敗する企業の特徴

どのような目標管理方法を導入する場合でも、企業の風土や特徴により向き不向きがあります。導入しても失敗してしまう企業には、どのような特徴があるのでしょうか。

柔軟性がない

目標の設定から評価までの1サイクルが終わったら、次の新しい目標に対してOKRのサイクルを回します。

目標の見直しの頻度は、企業全体では数年に1回、部門やチームで数ヶ月~1年に1回、個人では隔週~月次が標準です。成果指標は、どのレベルでも3ヶ月に1回は見直します。

他の目標管理手法と比較して、目標の見直し・更新頻度が高いことがOKRの特徴のひとつです。そのため、決定事項を覆したり変更したりすることが難しい、時間がかかるなど柔軟性に欠ける風土の企業には、OKRは向きません。

また、目の前の業務を優先してしまい、目標や成果指標の見直しの時間の確保を後先してしまうようだと、サイクルが回らないまま取り組みが中途半端になってしまいます。

設定する目標が適切でない

設定する目標は、達成可能かつ困難な目標が最適とされています。特に最終目標となる企業目標では、社員を鼓舞するような大胆かつ夢のある目標が望まれます。

目標のレベルの目安として挙げられるのが「Moonshot」、すなわち月面着陸ほどの壮大なテーマや目標設定です。高い目標が良いとはいえ、あまりにも非現実的な目標や、裏付けがないものであると、達成が困難に思えてしまいモチベーションが上がりにくくなるのでご注意ください。

例えば「SNSからの顧客獲得○○人」という目標を立てたとしても、そもそもその企業にとって、普段からSNSが有効な手段として全員が認識しており、活用できていなければ、その目標はあまり意味がありません。

まだSNSをマーケティングに生かせていなければ、「SNSの口コミ件数と売上件数の連動率を高める施策を行い、指名検索件数を3か月間で〇%上昇させる」、「SNSの成果を高めるためのキャンペーンを1か月間実施し、自社通販サイトへの流入件数を〇月までに〇%上昇させる」などの目標を設定するか、もしくは全く違う目標にすべきです。

目標は、達成が困難ながら不可能ではない絶妙なレベルに設定すると同時に、達成期限も忘れずに加えます。「Moon shot」では、社員がわくわくするような夢のある目標にすることも大切な要素のひとつです。これを考えることで、チーム内で新たなアイデアや連帯感が生まれるといったメリットもあります。

目標の達成と評価・報酬がつながっている

OKRは、社内のコミュニケーションの活性化、または社員のマインドセットを変化させて企業そのものも変化させる仕組みとして考案されているため、人事評価とは連動させないようにします。

仮に目標を達成できなかったとしても低評価されることがないからこそ、壮大な目標を設定できたり、全社員で同じ目標を追ったりすることができるのです。

また、進捗の確認のステップにおいて大切なのは、週のはじまりに進捗確認を行い、週の終わりなどに成果や進歩を共有するウィンセッションを行う、という時間を確保します。

ウィンセッションでは、どんな小さなことでも良いので必ず全員が発表し、発表に対して全員で褒め合い、モチベーションを高めます。

もし、OKRが人事評価や報酬と結びついてしまっていたら、失敗や問題などは誰も積極的に共有したがりません。評価と結びつくことで、粉飾やウソの報告が行われることも考えられます。

経営者側から見ればOKRと人事評価を連動させれば効率的であり、一石二鳥と考えがちですが、効果を最大化するために評価・報酬とは切り分けることが大切です。

幹部や経営陣のみで目標設定している

企業全体とその下の部門・チーム・個人のOKRは、すべて連動しています。そのため、個人の目標を達成するための努力が、直接的に企業全体の大きな目標達成に寄与していることが明確になります。

社員の意向を無視して幹部や経営陣のみで設定した目標では、社員に目標の意義が伝わらず、個人やチームの目標が立てにくくなるうえ、モチベーションも下がります。

はじめは幹部や経営陣が企業戦略などをベースに目標設定したとしても、全社員に向けてあらゆる機会を利用してその意義を語りかけて浸透させることが重要です。また、すべてのOKRが常に共有されている状態を保ち、いつでも誰でも参照できるように可視化しておくことも大切です。

まとめ

OKRは企業とそこで働く社員個人にも多くのメリットがある目標管理手法です。しかし、企業風土よっては不向きな場合もあります。いきなり導入せず、まずは自社にマッチしているか、本当にふさわしいのかを検討してみましょう。

また導入の際は、目標の見直しや進捗を共有するミーティングなどを定期的に実施することも必要です。新しい仕組みを作ったり運用したりするのは大変ですが、それらをひとつずつ行うことが成功の近道となるでしょう。

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