業務フローとは? その意味や具体的な書き方などを解説

 2022.09.07  ワークマネジメント オンライン編集部

WORK INNOVATION SUMMIT 24

業務プロセスをフロー化できれば、仕事の流れをわかりやすくまとめられるうえ、生産性向上にもつながります。とはいえ、作成経験がなければハードルが高いと感じてしまうかもしれません。そこで本記事では、まず業務フローの意義を明確にしたうえで、その利点や書き方をご紹介します。適切なフロー図を作成し、業務改善などにつなげたい方は、ぜひ参考にしてください。

業務フローとは? その意味や具体的な書き方などを解説

業務フローの意味

「業務フロー」とは、文字通り業務の流れを意味します。その一方で、業務の流れを共有する目的で作られた「フロー図」を指すことも少なくありません。なお本記事の中でも、業務フローという言葉はフロー図を表すものとして扱っていきます。

業務フローが適切な理解のうえに生み出されていれば、関連する全員に業務の流れを可視化できます。また、プロセスの問題を発見しやすくなるほか、適切な人員配置や担当者の間における十分な理解の形成など、さまざまな目的に使用できます。

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業務フローを作成するメリット

ここでは、業務フローを作成するメリットを解説します。基本的にメリットを理解せず作られたフロー図は役に立たないどころか、かえって業務の混乱を招きかねないため、ぜひ利点を理解してフロー作成に取り組んでください。

問題・課題の発見

有効なフロー図の存在は、業務の流れの把握に貢献するため、プロセスに潜む問題点や課題に気づきやすいメリットがあります。仮にフロー図がなかった場合、問題が起こってからその対応に追われたり、原因追及に時間を使ったりすることになります。しかし、フロー図によってトラブルを未然に防止できれば、スムーズに事業を進められます。

また、フロー図で業務を可視化することで、不要と思いながらもなんとなく継続している無駄な業務を省いたり、不足しているチェック機構を強化したりすることも可能です。

情報の共有

業務フローによってプロセスを可視化すれば、社内やプロジェクト内での情報共有を促進できます。業務フローが存在しない場合、口頭や文字だけで情報伝達されることが多く、誤解や伝達ミスの発生リスクが高まります。しかし、一目でわかる図があれば、誰もが誤解なくプロセスに参加することが可能です。

また、新入社員などが業務に参加する際も、無駄なく仕事の流れを理解できることも大きなメリットです。

業務の見直し

フロー図を作ることは、業務のプロセス自体を可視化することでもあります。そのため、伝達手段として使用するだけでなく、プロセスの見直しにも役立ちます。フロー図が適切に作られていれば、不足している部分や過剰な部分を見直したり、手順を入れ替えたりすることが容易になります。

また、フロー図は人員配置などの最適化を検討する際にも使用でき、議論もしやすくなります。その結果、組織全体としてのパフォーマンスアップにも大きく貢献するでしょう。

業務フローの書き方

業務フローを作成する方法は固定的なものでなく、目的やケースによって変化します。そのため、いきなり図を書き始めるのではなく、まず盛り込むべき情報を検討することが重要です。そこで以下では、業務フローの作成方法の一例を、準備段階から順を追って解説していきます。

目的の確認

業務フロー図を作るためにまず行うべきなのは、共有したい情報を明確にすることです。フローを作る目的が、現状のプロセスを可視化するためなのか、新たな業務を検討するためなのかを踏まえることが重要です。

また、フローのスタートとゴールをあらかじめ決めておくことも、よいフロー図を書くためには欠かせません。たとえば、自社製品の仕入れから出荷までの流れをすべて書くのか、中間の特定部署における業務プロセスのみを書くか、といったことを決めずに取り組み始めると、適切なフローは完成できません。

必要な情報の洗い出し

業務フローを書き始める前に、必要な情報を洗い出しておくことも大切です。人的情報としては、各業務やセクションの担当者、その部署名などを知っておきましょう。

業務のタスクをしっかり把握していないと、適切なフローは書けません。自分自身が担当する作業であれば、フローにする内容を十分に把握できているかもしれませんが、作成者がタスクを把握できていない場合は、業務に詳しい人にヒアリングしなければならないこともあります。

図の作成

実際にフロー図を書いていく際は、個々のタスクを進行順に書き出したあと、それぞれのタスクを矢印でつないでいきます。

業務フローでは、「誰が」「どのタイミングで」「何を」「どのように」という書き方をすることが基本です。企業においては、「誰が」を示すときにスイムレーン(部門)を使うとわかりやすくなります。

フロー図の基本的な記号としては、開始や終了を表す「端子(四角形の四隅が丸い形状、または薬のカプセルのような長円形)」、個々のプロセスを表す「プロセス・処理記号(四角形)」、Yes/Noなどの要判断を表す「判断(ひし形)」の3つを主として使用します。

業務フローを書く際のポイント

ここからは、適切な業務フローを書くためのコツを詳しく解説します。フロー図はいくつかのコツを踏まえていることで、誰もが理解しやすいプロセス伝達ツールとして機能します。一方、要点を得ないまま書いてしまうと、業務に混乱をもたらすこともありますので、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

開始・終了の明確化

業務フロー図では、開始・終了はひとつであることが重要です。業務の開始点や到着点は、頭で考えると複数存在するように思えるかもしれません。しかし、ひとつのフロー図の中にスタートとゴールが複数存在すると、作った本人以外にはわかりにくいだけで適切に機能できません。そのため、開始と終了はそれぞれひとつに絞るように作りましょう。

また、タスクが時系列で並んでいるか、終了に至る条件付けも明確化されているのかもしっかり確認しましょう。

記号の絞り込み

先述したように、フロー図は「端子記号」「プロセス・処理記号」「判断記号」の3種類を基本として構成しますが、このほかにも接続記号やサブプロセス記号、保存・保管記号など多数の要素を盛り込むことは可能です。ただ、記号の種類を増やすほどフロー図で伝達できる情報量は増加しますが、その分わかりやすさは失われていきます。そのため、記号はできるだけ絞り込んで作成することをおすすめします。

また、種類数だけでなく記号数が多すぎるフローもわかりにくくなりがちです。目安として、ひとつのフロー内に盛りこむ記号は15個を超えないように意識しましょう。

マニュアルとの連携

業務フローはシンプルに書いたほうが機能を発揮しやすくなります。そのため、業務上の細かいプロセスを詳しく伝えることには向いていません。この点を踏まえると、業務フローだけですべてを説明するのではなく、別にマニュアルを用意することが賢明です。

おおまかなプロセスはフロー図で把握して、細かい部分は連携したマニュアルを参照するという形にすれば、見る人のストレスを最小化できます。この場合、フロー図とマニュアルを見比べることを前提としているので、使用する言葉を合わせる点に注意しましょう。

まとめ

要点をしっかり押さえてフロー図を作ると、業務プロセスが把握しやすくなり、生産性の向上や問題発生防止などに役立ちます。とはいえ、「思うようにフロー図を作成できない」「素早くフロー図を利用できるツールが欲しい」と考える人も多いでしょう。そこでおすすめなのが、ワークマネジメントツール「Asana」の導入です。

「Asana」は、ワークフローを作成・管理できるだけでなく、各プロセスの進捗も可視化できる優れたツールです。「Asana」を活用することで、管理者にとってはプロジェクトの問題点や遅延しそうなところを把握でき、担当者も迷うことなく業務に専念できます。ぜひこの機会に「Asana」のワークフロー機能をご利用ください。

【動画】Asanaフロー ウェビナーvol.2 インテグレーション編

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