元大統領から学ぶ仕事・タスクの管理術「アイゼンハワーマトリクス」とは

 2020.06.12  ワークマネジメント オンライン

「アイゼンハワーマトリクス」は仕事やタスクに優先順位をつけ、時間を最大限に活用するためのフレームワークで、米国のアイゼンハワー元大統領が実施していたとされる時間管理術に由来しています。

この記事ではアイゼンハワーマトリクスの手法で学べるタスク管理術の概要や、実践する時に注意すべきポイントについて解説します。

元大統領から学ぶ仕事・タスクの管理術「アイゼンハワーマトリクス」とは

アイゼンハワー元大統領について

「アイゼンハワーマトリクス」(アイゼンハワー意思決定マトリクス、Eisenhower Decision Matrix)は、アメリカ合衆国の元大統領、ドワイト・D・アイゼンハワー氏(Dwight David Eisenhower)の方法論に由来する時間管理術です。

「アイク」の愛称で親しまれた第34代米国大統領のアイゼンハワー氏は軍人出身で、第2次世界大戦時には連合国遠征軍最高司令官として「ノルマンディー上陸作戦」を成功させたことでよく知られています。

戦後はコロンビア大学学長、ヨーロッパ北大西洋軍(NATO軍)最高司令官などを経て、共和党から大統領に立候補し民主党候補に大差で当選しました。1953年から1961年まで2期8年間の任期を全うしたアイゼンハワー元大統領は、経験に裏打ちされた知識を実践に生かして米国を平和に導いた類い希なるリーダーとして評価されています。

アイゼンハワーマトリクスとは

アイゼンハワー元大統領が演説で述べた言葉に「緊急なものは重要ではなく、重要なものは決して緊急ではない」というものがあります。

そのアイゼンハワー元大統領が時間を管理するために行っていたとされるフレームワークが「アイゼンハワーマトリクス」です。この手法では仕事やタスクを「重要性」と「緊急性」の2軸から評価し4つの領域に分類した上で、自分がやるべき事柄を見極めます。

どんな人でも持てる時間は有限であり、無限に仕事をこなせるわけではありません。優先順位をつけて、今やるべき事柄に集中することで生産性を高めるのです。

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アイゼンハワーマトリクスの構成

では、アイゼンハワーマトリクスのフレームワークに沿って、具体的な業務を4つの領域に分けて整理してみましょう。自身の業務と照らし合わせてチェックしてみて下さい。

重要・緊急

まずは「重要かつ緊急性の高い領域」です。これはすぐに行うべき優先度の高い仕事やタスクが該当します。例を挙げると締め切りの近い報告書の作成などです。

短期的な観点で言えば、時間管理マトリクスはこれらの重要かつ緊急性の高い業務を正確に見極めて、確実にやり遂げるためにあるともいえます。実際、日々の業務時間の大半をこの領域のタスクに費やしている人や組織もかなりの割合に上ると考えられます。

重要・緊急でない

短期的には重要かつ緊急性の高い仕事が最優先となりますが、長期的には「重要ではあるが緊急性は低い領域」も重要です。将来の目標達成に必要なスキルを磨いたり、身体のパフォーマンスを維持するためにトレーニングを継続的に行ったりする内容が該当します。

今必要に迫られているわけではないため、なかなか着手しづらい分野ですから、最終的な目標からスケジュールを逆算してタスクを整理し、長いスパンで継続的に取り組むのがポイントです。

重要でない・緊急

重要ではないが緊急性の高い領域には「自分にとっては重要ではないが、組織にとって緊急性が高い」事柄が多く含まれます。オフィスでの電話対応などがこの領域にあてはまるでしょう。これらの業務は必ずしも自身がやる必要はありませんが、誰かがやらねばならない領域でもあります。他者への割り振りやツールの活用など、何らかの方法でタスクを代行できないか検討し、自分自身の時間を極力割かずに済ませる方法を考えてみましょう。

現代ではAI技術などのテクノロジーが発展しつつあり、これらの最新技術やサービス、アプリなどを有効活用することで、全体の生産性を向上させられる可能性が多いにあると言えます。

重要でない・緊急でない

重要でなく、かつ緊急性も低い領域は、原則として実行する必要のない業務やタスクです。目的のないネットサーフィンなどがこの領域に該当します。自身の業務や日々行っていることがこの領域に当てはまっていないか振り返ってみることも大事です。

アイゼンハワーマトリクスのポイント

アイゼンハワーマトリクスは4つの領域に分類整理さえすればよいというわけではありません。この時間管理マトリクスを実践する際のポイントを解説します。

タスクをリストアップしてから整理する

まずは業務の総量を正しく洗い出さないことには意味のある選択ができません。「重要かつ緊急」の業務がリストから漏れていては本末転倒です。まずタスクのリストアップを漏れなく行うことが大前提です。

現状の時間配分を把握して改善する

次に、マトリクスの考え方に従って4つの領域に仕事やタスクを振り分けた後に行うべきアクションを解説します。

そもそも、アイゼンハワーマトリクスを実施する目的は、タスクの優先順位を明確にし、業務の時間効率を向上することにあります。ですから、4つの領域に分類した後、改善のためにどのようなアクションを行うかが重要です。

そのためには、まずは現状ではどのような時間配分を行っているかを客観的に把握する必要があります。自身が4つの領域のタスクそれぞれにどの程度時間を使っているかを数値で計測してみましょう。特に、重要でないかつ緊急でないタスクに多くの時間を使っていないか重点的にチェックして、改善すべきところを着実に改善して行くとよいでしょう。

重要・緊急でないタスクを意識する

業種や業界を問わず、重要かつ緊急性の高い目の前の業務に追われていると、「重要だが緊急ではない領域」に時間を割くことができなくなります。しかし、変化の激しい現代において目の前のタスクだけに忙殺されていると、知らず知らずのうちに時代や業界の変化に取り残されて業績の低迷を招くこともあります。

既存の業務の延長線上にはない革新的なアイデアや企画を打ち立て行くためには、むしろ「重要だが緊急ではない領域」で手がかりが見つかることもあります。全く異なる業種の情報に目を向けるなど、「緊急ではないが長期的に見て重要な領域」に個人としても組織としても目を向けることも必要です。

日々の業務に追われて忙しいと感じる時こそ、あえて重要だが緊急ではない領域に目を向けてみれば、そこから意外な突破口が見つかるかもしれません。

まとめ

アイゼンハワーマトリクスは米国元大統領のタスク管理術に由来する時間管理フレームワークで、あらゆるタスクを重要性と緊急性の2軸から4つの領域に分類して優先順位をつけ、生産性の向上を目指すものです。ビジネスに新しい価値を付加するためには「緊急かつ重要な領域」だけに追われるのではなく「重要だが緊急性は低い領域」に着目することも大切です。自身や組織の生産性向上のためにこの手法を活用してみてはいかがでしょうか。

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