SMARTの法則とは?その意味と職場目標の具体例を解説

 2021.09.29  ワークマネジメント オンライン

「目標を設定したものの、なかなか達成できない」と頭を悩ませているビジネスパーソンは少なくありません。そんなときに有効なのが、効果的な目標設定を行うための代表的なフレームワーク「SMARTの法則」です。ここでは、そのSMARTの法則を構成する5つの要素、用いる場合の注意点などについて解説します。

SMARTの法則とは?その意味と職場目標の具体例を解説

SMARTの法則の意味

SMARTの法則とは、コンサルタントのジョージ・T・ドラン氏が提唱した、効果的な目標設定を行うためのフレームワークです。

「Specific(具体的な)、Measurable(測定可能な)、Assignable(達成可能な)、Realistic(関連性がある)、Time-related(達成期限がある)」という5つの要素の頭文字を取って、「SMART」と名づけられました。

1981年の発表から35年以上たった今でも、多くのビジネスパーソンの思考の基礎になっているフレームワークの1つです。SMARTの法則に沿って目標を設定することで、より達成率が高まっていくでしょう。

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SMARTの法則の構成要素と職場目標の具体例

続いて、先ほど挙げたSMARTの法則を構成する5つの要素について、1つずつ詳しく見ていきましょう。職場の目標設定に生かせる、それぞれの具体例も挙げながら解説します。

Specific

「Specific」は、「具体的な、明確な」などと訳されます。この要素があらわすのは、達成した姿を明確に、具体的にイメージできる目標を設定することが大切だということです。

例えば、「営業成績を伸ばす」「一流の営業担当者になる」という目標を設定したとしても、漠然とし過ぎていて、なかなか達成した後のイメージが湧きません。「来月の売上トップになって、表彰される」といった具体的な目標にすると、達成した後の姿がありありと目に浮かび、モチベーションが湧いてくるはずです。

また、その目標を達成するために、それよりもさらに具体的な行動目標を設定することも大切です。「一流の営業担当者になる」という目標を達成するために、「毎月2冊はビジネス関連の本を読む」「基本的なワークフローを覚えて、毎日最低1つは使ってみる」などの行動目標まで設定すれば、さらなるパフォーマンスの向上が期待できるでしょう。

新人育成を行うための指標を設定する場合などでも、具体的かつ明確であることは重要です。例えば、新人の営業担当を一人前とする指標を、「顧客に提案~アフターフォローまで一貫して行えること」といった風に具体的に決めると、指導する社員も新入社員も目標がわかりやすくなってよいでしょう。

Measurable

「Measurable」は、「測定可能な」などと訳される要素です。数値・データで客観的に測れる目標にすることが大切です。

Specificとやや重複する箇所もありますが、例えば「トップ営業になる」という目標を設定しても、売上金額、成約件数、顧客満足度、リピート率、キャンセル率など、さまざまな判断材料があるため、何をもってトップと判断するのかわかりません。「売上金額を現状の〇円→〇円に、△%向上させる」「顧客満足度を現状の△%から△%へ向上させて、リピート率も△%増やす」といった、具体的な数字に基づく目標を設定しましょう。

本人はもちろんですが、同僚や上司など、誰が見てもわかる目標を設定することで、目標の共有・評価がしやすくなり、適切なサポートを受けやすくなるというメリットも挙げられます。

Achievable

「Assignable」は、「達成可能な」と訳されることが多い要素です。

目標を高く持つことは大切ですが、あまりにも現実とのギャップがある目標を設定してしまうと、最初は張り切ってモチベーションが上がったとしても、最終的にはモチベーションの低下につながることもあります。

「毎日必ず、出社前と帰宅前に1時間ずつ英語の勉強をする」という行動目標を設定したとしても、毎日必ず達成することは現実的になかなか難しいでしょう。「疲れていて早起きできなかった」「子どもが熱を出したので早退した」といったイレギュラーな事態は十分に発生する可能性があるからです。

そして達成できないことに気づいた瞬間、投げやりな気分になってしまうこともゼロではないでしょう。

この目標を達成可能なものにするには、例えば「週に5時間、英語の勉強をする」「毎日10分、英語のリスニングをする」など、ハードルを高く設定しすぎず、余裕を持たせたものに変えることをおすすめします。

Relevant(Related)

「Realistic」は、「関連性がある」とよく訳される要素です。設定する目標が何に関連するのかを明確にすると、モチベーションの維持につながります。

「TOEICの点数を〇点にする」という目標を設定したとしても、その目的があやふやであれば、目標達成するための意欲は少しずつ失われてしまいます。「マネージャーになるにはTOEICの点数が〇点以上必要なため、昇進の機会を失わないようにTOEICの点数を〇点以上獲得する」など、目標とメリットの関連性を意識するのがよいでしょう。

また、「TOEICの点数を〇点にする」という目標を達成するために、前述したような「週に5時間、英語の勉強をする」「毎日10分、英語のリスニングをする」といった行動目標を定めるのも、Realisticな目標といえます。

Time-bound

「Time-related」の要素は、「達成期限がある」とよく訳されます。目標は、達成するまでの期限を決めておくことが大切です。いくらSMARTの法則のほかの要素を満たした目標であっても、期限がなければ、人間の心理としてついつい後回しにしてしまい、結局達成できなかったという可能性が高まってしまうからです。

また、「顧客満足度を現状の△%から△%へ向上させて、リピート率も△%増やす」といった目標でも、それが1か月以内の話なのか、1年後の話なのかで、打つべき対策は大きく変わります。

1か月以内の話であれば、顧客満足度について低いと感じている顧客リストを急いで作成し、リピートにつなげる行動をすぐに実行しなければなりません。しかし、1年後の話であれば、マーケティングの企画をイチから始めたり、CSR活動を発信して企業のブランド価値を高めたり、といった中長期的な戦略まで考える必要が出てくるでしょう。

「今、自分は何をするべきなのか」にフォーカスして、適度な緊張感を持ちながら目標達成に向けた動きをすることが重要です。

SMARTの法則を用いるときのポイント・注意点

続いては、SMARTの法則を用いるときのポイント・注意点について紹介します。

行動にも着目する

先述しましたが、目標を達成するためには、そのための行動目標を設定して、日々のアクションも明確にしておくことが必要です。

「達成期限が〇月〇日なので、〇月〇日までに△△を済ませておく」など、達成期限から逆算したスケジュールを意識することも大切です。

見直しをおこなう

SMARTの法則に基づいて目標を設定したら、それで終わりではありません。PDCAサイクルの「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)」を4つのステップを回し、周囲のアドバイスなども反映しながら、常に検証を繰り返し行いましょう。

「設定した目標は、現実的だったか」「目標達成のために、この作業は省いた方が効率的ではないか」「今取っている行動は、目標設定のために有効なのか」などを、しっかりと考えることが重要です。もしも非効率なことがあれば、目標の見直しも適宜積極的に行いましょう。

まとめ

SMARTの法則は、発表から35年以上の月日が流れた今でも、多くの企業やビジネスパーソンの効果的な目標設定のために役立てられています。

「Specific(具体的な)、Measurable(測定可能な)、Assignable(達成可能な)、Realistic(関連性がある)、Time-related(達成期限がある)」という5つの要素を目標設定に取り入れることで、モチベーションを維持しながら、達成に向けた行動を着実に起こしやすいのがメリットです。

SMARTの法則を用いる際は、他の行動目標と関連づけながら、数値によって客観的に達成度を測ることが大切です。そのためには業務のタスクを整理し、進捗を管理することが不可欠です。管理に悩んだら、プロジェクトとタスクを可視化して一元管理できるワークマネジメントツール「Asana」を導入するのもおすすめです。ITツールを活用し、目標設定のための道筋をしっかりと立てるようにしましょう。

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