業務改善最初の一歩!業務可視化ツール8選

 2021.01.07  2022.09.05

WORK INNOVATION SUMMIT 24

ビジネスの現場では「業務可視化」に取り組む企業が増えています。業務プロセスを俯瞰することで課題を発見・把握でき、業務改善につなげられるためです。専用ツールを導入するのが効果的ですが、多くて迷っている方も多いでしょう。

この記事では、業務可視化の重要性と業務可視化ツールの基本的な機能について解説し、代表的な業務可視化ツールをご紹介します。

業務改善最初の一歩!業務可視化ツール8選

業務を可視化する重要性

昨今は長時間労働が問題視され、業務効率と生産性を高める働き方改革が推奨されています。そのためには非効率な業務プロセスを見直す業務改善に取り組まなければいけません。
とは言え、会社全体の業務は膨大で多岐にわたります。全体像を把握し、具体的にどこに問題があるのかを見つけ出すのは容易ではありません。そこで業務プロセス全体の「可視化(見える化)」が重要になります。

「可視化」は形になっていないものを視覚的にわかる状態にすることを指します。業務の流れをフローチャート(フロー図)にまとめる作業が代表的なものです。図表やグラフを用いて視覚的にわかりやすくまとめます。

業務プロセス全体を可視化すると、各部署の業務連携がスムーズか、非効率な作業を行っていないか、一部に負担が集中していないかを把握できます。業務連携がスムーズになれば、従業員の負担が均等化されて、会社への満足度向上にもつながるでしょう。

また、費用対効果を具体的に計算した上で資源配分や投資をするといった、高度な経営判断に役立てられます。統合したり、廃止したりしてもよい作業も見つかるかもしれません。

オフィスの定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したほうがいい作業や、外注したほうがいい作業を見極める助けにもなるでしょう。

業務可視化ツールとは

業務のさまざまな面を可視化する機能をもつのが「業務可視化ツール」です。業務フローチャートの作成だけならExcelソフトや手書きでも可能ですが、時間がかかるうえ、のちに変更を加えるのも面倒で効率がよいとは言えません。

業務可視化ツールには、業務フローチャートや関連書類の作成、従業員の業務・勤怠管理、業務改善後の効果のシミュレーション予測、といった機能が備わっています。これらを活用することで、より効率的に業務改善することが可能です。

それでは、それぞれの機能や効果について詳しく見ていきましょう。

業務フローチャートの作成

業務可視化ツールの基本的かつ重要な機能です。膨大な量に上ることもある業務プロセスの流れを示したフローチャートを、容易に作成できます。それだけでなく、図形を入れたり、色分けしたりといった編集・修正を後から行うのも簡単です。

業務マニュアルを紐づけすることもできます。業務フローチャートを見れば、業務プロセスに関わる資料やツールも一目でわかり、より詳細な全体像の把握が可能です。

関連書類を自動的に作成

業務フローチャートを見ただけでは、具体的に業務改善すべき部分を見つけるのが難しい場合もあるでしょう。そのため業務可視化ツールには、業務改善に役立つ資料を自動的に作成する機能もあります。フローチャートから情報を抽出・分析し、業務改善をする必要がある課題の管理表などを作ってくれるのです。

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業務進捗状況の管理

業務がフローチャートに準じて、滞りなく行われているかチェックすることも必要です。従業員に日報で日々の業務や作業進捗状況について報告させている会社は少なくありません。とはいえ日報だと、作成する側も見る側もそれなりに時間をとられてしまいます。業務可視化ツールを利用すれば、作業の状況について簡単にリアルタイムで共有することが可能です。ルーティンワークに必要な時間を減らし、従業員の生産性向上にもつながります。

監視機能

業務可視化ツールは従業員の業務実態や勤怠管理をする監視機能を備えています。どの従業員がどのようなPCの操作を行ったかを操作ログで確認できるツールもあります。作業の重複を防ぎ、働きすぎやサービス残業をなくし、適正な労働時間で生産性を保つのに役立つでしょう。情報漏洩の抑止にも一役買います。

改善効果の予測と数値化

業務プロセスの課題を掌握したら、課題を克服するためにプロセスを見直した、新しい業務フローチャートを作成できます。さらに見直した業務プロセスではどれほどの改善効果が期待できるのかを、コンピュータで事前に予測できるツールも多くあります。数値化することで客観的に導入の可否を検討できますし、見直しの提案が複数ある場合は、効果を比較検証できるので便利です。

業務改善最初の一歩!業務可視化ツール8選

業務可視化ツールを選ぶときは、自社の業務範囲に適しているか、費用対効果やサポート体制を比較しましょう。また、業務可視化ツールはサーバーやPCに直接インストールするセキュリティ重視タイプか、クラウドサーバーで利用できる利便性重視タイプの2種類があります。業務の特色に合わせて選ぶとよいでしょう。

では業務改善を強力にサポートしてくれるおすすめの業務可視化ツールをご紹介します。それぞれに特徴や強みがあるので、自社にとって最適なツールの導入にお役立てください。

Asana

「Asana(アサナ)」は、組織のプロジェクト全体を管理できるワークマネジメントツールです。Googleドライブやビジネスチャット「Slack」など、100以上の製品と連携させられます。

タスクの進捗状況を把握できる「かんばんボード」、タスクと期限を確認できる「タイムライン(ガントチャート)」、「プロジェクトカレンダー」で、チーム全員が計画を簡単に共有できます。しかも表示方法も簡単に切り替え可能。また、プロジェクトごとにチャット機能を使って連絡を取り合えるのも便利です。

メンバーの稼働量を可視化する「ワークロード」機能を使えば、仕事の公平な割り振りに役立つでしょう。動作が軽く、ユーザーインターフェイスに優れ、ITツールに不慣れでも操作が簡単です。タスク設定はテンプレート機能があり、複数のプロジェクト管理もスムーズ。

リモートワークのプロジェクト管理にも最適でしょう。Basic版なら無料で利用できます。

MITERAS

「MITERAS(ミテラス)」は従業員の勤怠管理と仕事実態を可視化する2つの機能を持つツールです。

勤怠管理に関しては、従業員が申告した勤怠時間とPC操作の開始・終了時間を照合し、実態が乖離している従業員を検知します。残業時間の把握も容易になるので、労務管理の負担が減るでしょう。

シフトの自動作成機能もあり、仕事実態に関しては、従業員のPCログを1分ごとに取得することで、どのソフトウェアを起動していたかを確認できます。さらに、キーボードを打った回数も含め稼働状況を詳細に可視化します。テレワーク導入に役立つツールです。

IM-BPM

「IM-BPM」はNTTグループによる業務プロセス改善(BPM)ツールです。国際標準規格BPMN 2.0に準拠しています。

ソースコードを公開するオープンな仕組みのシステムツールで、業界や業種に合わせたカスタマイズが可能です。既存システムとの連携も容易ですし、文書管理や経費精算などのアプリケーションも豊富に用意されています。小さい単位で課題を洗い出し開発工程を繰り返せるので仕様変更しやすく、実行スピードも速いのが特徴です。

基本的な開発手法を学べる研修コースやコンサルティングもあるので、必要に応じて利用するとよいでしょう。

MeeCap

「MeeCap(ミーキャップ)」はオフィスのビッグデータを活用して業務を可視化するツールです。PC操作の記録から、業務フローチャートを自動作成できるので、時間と手間を大幅に節約できます。また、収集した記録を自動分析し、従業員の業務状況や技能レベルを把握し、改善すべき課題を見つけます。

また、AI技術によりRPAを導入できる業務を抽出し、導入後の効果を測定することも可能です。従業員個人、組織全体のそれぞれで業務改善を図るのに役立つでしょう。

BPEC

「BPEC(ビーペック)」は多くの業務改善プロジェクト経験をもとに作り上げた業務改善ツールです。担当者や従業員の負担を最小限に抑えながら短期間で業務プロセスを可視化します。時間や費用があまりかからないので、業務改善計画を容易に継続していけます。

業務分析のために、従業員はシンプルな業務量調査票に時間と頻度を入力するだけで済みます。担当者は、ツールのナビゲーションに従うだけで業務の可視化が可能です。業務時間やコストのデータがグラフや表にされるため、費用対効果の判断に役立つでしょう。

Eye“247”

「Eye“247”(アイ・トゥエンティフォー/セブン)」はデータセキュリティ会社による、クラウド型業務可視化分析・情報漏洩対策サービスツールです。サーバーを使用せず、従業員のPC作業ログから業務時間や内容を可視化し業務分析することで、業務改善の方法を見つけるのに役立ちます。

PC以外にスマートフォンなど各種デバイスやUSBメモリやプリンタを使用する際にも制御監視を行い、情報漏洩を防止します。ホワイトリスト方式で許可済みのUSBのみ使用でき、USBの接続時間やメモリ情報を記録するといった徹底ぶりです。

Qasee

「Qasee(カシー)」は業務状況や組織状況、従業員の働き方を可視化できるツールです。PCにインストールしたソフトや、クラウドサービスの使用ログから抽出した豊富なデータをもとに課題を見つけ、従業員の負荷具合、ストレスまで測ることが可能です。業務状況をデータ化して問題点も表示するので、日報は不要になるでしょう。RPAなどの導入の決める際も、費用対効果に基づいて決められます。

管理者は会社の業務効率化や組織改善に、従業員はセルフマネジメントに役立てられるでしょう。契約中はメールや専用サイトでサポートが受けられます。なお、無料体験も可能です。

iGrafx

「iGrafx(アイグラフィクス)」は業務プロセス改善(BPM)ツールです。業務プロセスの可視化、共有化、業務シミュレーション、改善までサポートする機能がパッケージされています。

業務フローチャートをスピーディに作成するのが得意で、生産性と品質の向上に寄与します。フロー内の図形の中に業務の手順や規定などの情報を入れられるのも便利です。フローチャートは社内で共有し、PCやタブレット、スマートフォンで閲覧可能なので、リモートワーク中の従業員や現場で作業する担当者にとっても活用しやすいでしょう。

まとめ

働き方改革の推進やリモートワークの普及にともない、業務改善の必要性はますます高まっています。業務改善をより効率的、効果的に進めるために役立つのが業務可視化ツールです。特徴や強みの異なるさまざまな製品があるので、自社に合う業務可視化ツールがきっと見つかるでしょう。

もし、リモートワーク導入で従業員の業務管理が大変になった、または複数のプロジェクト管理を効率的に行いたいといった課題を抱えているなら、「Asana」がおすすめです。チームメンバーの作業内容を一目で把握でき、情報を一箇所にまとめて計画的にプロジェクトを進めるのに役立ちます。まずは無料のBasic版からぜひお試しください。

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