組織デザインとは?フレームワークについても解説

 2022.07.06  ワークマネジメント オンライン編集部

組織を最適化して最高のパフォーマンスを発揮するためには、組織デザインをしっかりと整えることが重要です。本記事では、組織デザインの基本的な考え方を改めて解説したうえで、実際の組織デザインに役立つフレームワークについても紹介します。

組織デザインとは?フレームワークについても解説

組織デザインとは?

組織デザインとは、様々な能力を持った個人が集まって組織として活動していく際、各個人が自身の能力を発揮しながら組織として最大のパフォーマンスを実現していくために、合理的に活動ができるよう組織をデザインすることです。企業が目指すべき姿の実現やMVV(Mission Vision Value)の達成に向けて、組織を1から作り上げたり現在の組織を改編していったりしていく営みを指します。組織デザインにおいては、社員ひとりひとりの個性や能力を最大限まで引き出せる人員配置や環境整備に加え、組織として最適な意思決定や行動ができるような体制づくりが重要です。

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組織デザインはなぜ重要なのか

組織デザインが現在注目されている背景としては、現代における企業を取り巻く経営環境の目まぐるしい変化が挙げられます。市場のグローバル化のほか、国内市場でも様々な企業が様々な業界・分野に参入して競争が激化していること、新型コロナウイルスによる生活様式の変化、働き方改革の推進や政府による賃上げの呼びかけなど、様々な要素が絡み合い、ますます経営環境は複雑化してきています。また、共働き世帯の増加やテレワークの推進などにより、従来と比べて社員の働き方やライフスタイルも多様化しています。このような中で事業を成長させていくためには、従来の組織の在り方が必ずしも正解ではないという観点で組織を改革する必要があります。その組織改革の基盤となるのが組織デザインなのです。

代表的な3種類の組織デザイン

組織の持続的成長を実現するために重要となる組織デザインには、どのような考え方があるのでしょうか。ここからは、代表的な3種類の組織デザインを紹介していきます。

1. 機能別の組織デザイン

機能別の組織デザインは、ほとんどの方が最初に思い浮かべる組織の在り方です。企業の事業活動を細かく機能別に区分し、「研究開発部」「営業部」「人事部」といった部署ごとに組織を構築します。

この方法では各組織・職能ごとに専門性が定められており、各分野の社員が特定の能力を発揮することで効率よく仕事が進んでいきます。機能別の組織デザインは、ほとんどが上下関係で明確に区別されたヒエラルキー型の組織であり、良くも悪くも全社的にうまく意志の統一が図られています。

メリットとしては、異なる組織で業務内容の重複がないため効率が良いということと、従業員は同じ分野で仕事を続けていくので部門内でのナレッジ共有や育成がスムーズに進むことが考えられます。一方でデメリットは、意思決定が全てトップに集約されているため経営層の責任が重くなったり、従業員は特定のスキルのみを磨き続けたりすることになるため、他部門への配置転換や経営幹部の育成に課題が生じてしまうということなどがあるでしょう。

2. 事業部別の組織デザイン

事業部別の組織デザインは、複数のマーケットを持っていたり、複数のサービスや製品を取り扱ったりしている企業に取り入れられています。機能別の組織デザインに代表されるヒエラルキー構造がより進化した形態であり、経営層の下に独立した部門が複数あるのが特徴です。

この組織デザインは、製品やサービスごとに事業部を設け、その中で営業部門や開発部門、総務部門などの個別機能部門を設けています。そのため、各事業部が自己完結型であり、製品やサービスの開発から提供まで実行することが可能です。事業部の分け方に明確な決まりはないため、製品やサービスごとに分ける手法もあれば、担当地域ごとに分けているケースもあります。

この事業部別の組織デザインのメリットとしては、適切な形で権限移譲がされているため、意思決定が完全なヒエラルキー型の組織と比較すると迅速になるということが挙げられます。一方でデメリットとしては、事業部ごとに業務内容の重複があるため、機能別組織よりは経営効率が落ちる点、組織横断的な業務が生まれにくく事業部を越えたシナジーを生み出しにくい点などが挙げられます。

3. マトリクス型の組織デザイン

マトリクス型の組織デザインは、従業員が複数の組織に所属し、プロジェクトや業務に携わるというものです。単純なヒエラルキー型の組織とは大きく異なり、かなり複雑性をもった組織の在り方と言えます。

具体的には、従業員が「営業」の職能別組織に所属しながら「サービスA担当部」にも所属しているというスタイルが、このデザインに該当します。それぞれの従業員が複数の部門に所属しているため、同時並行的に複数のプロジェクトを走らせることができますが、従業員1人に対し上司が複数存在するため、組織の管理や指揮系統が煩雑になるなどの課題もあります。

組織デザインのフレームワーク「7S分析」の方法

組織の課題を洗い出すためには、フレームワークを活用することが有効です。ここからは、実際に組織を構築していく際に注意すべきポイントをフレームワークに基づいて整理していきましょう。

1. 組織を構成する「7S」から課題を見つける

組織デザインを考えていくにあたって重要なことは、まず自社における状況把握を行い課題の整理をすることです。そのための分析手法として「7S分析」というフレームワークが存在します。このフレームワークは、組織を7つの構成要素に分けて捉え、それぞれを細かく分析することで組織全体の問題を洗い出すというものです。組織を構成する7要素は、以下の通りです。

  • 戦略(Strategy)
  • 組織構造(Structure)
  • システムや制度(System)
  • 共通価値観(Shared Value)
  • 人材(Staff)
  • スキル(Skill)
  • 社風や経営スタイル(Style)

この7Sを正確に組織の中で機能させることが組織デザインで目指すべきゴールとなります。

2. ハードの3S(戦略・組織構造・システム)を見直す

7Sはハードの3Sとソフトの4Sに分かれます。この2種類から、さらに1つ1つの要素を振り返り、課題を見つけていきましょう。ハードの3Sは、その名の通り組織のハード面(組織の構造や仕組み)に関わる要素です。

ハードの3Sは、方針や方法を明示すれば比較的短期間で変えることが可能です。それぞれの要素において検討すべきポイントは以下の通りです。

  • 戦略(Strategy):何よりも事業の根幹になる要素です。自社がどういう企業でありたいのか、どういった方法で他社と差別化を図り競争に勝っていくのか、そういった事業の根本的な部分を改めて見直し、経営戦略を明確化できているのかを振り返りましょう。
  • 組織構造(Structure):組織デザインの考え方に基づき、高いパフォーマンスを実現するための組織の在り方はどうあるべきかを検討します。
  • システムや制度(System):人事評価制度や情報システムなど、組織の事業運営がスムーズになる仕組みや制度が整えられているかを洗い出しましょう。

3. ソフトの4S(価値観・人材・スキル・スタイル)を見直す

ソフトの4Sは、ハードの3Sのように短期間で変更を加えていけるものではありません。個人や組織全体に一定の時間をかけて浸透させていく必要があるということに注意しましょう。

  • 共通価値観(Shared Value):経営層が戦略やビジョンを語っていたとしても、それが従業員全体に浸透しているとは限りません。改めて自社の経営理念や目指すべき姿を、従業員全体で共通認識まで落とし込めているか確認しましょう。
  • 人材(Staff):働く従業員のモチベーションが高くなければ、いくら組織を整えても高いパフォーマンスは生まれません。従業員の満足度調査やモチベーション分析などを通じて、従業員が満足して働ける環境を整備できているか確かめましょう。
  • スキル(Skill):スキルというと従業員の能力のみを意識しがちですが、それだけでなく商品やサービスが有する力も含めて、自社の持っているアセットの強みは何か、もっと伸ばせるポイントはあるのかを洗い出してみましょう。
  • 社風や経営スタイル(Style):従業員のワークライフバランスを意識できているか、各種ハラスメントが生じないような風土を作れているかといった観点から、組織を見直しましょう。

まとめ

競争が激化し、従業員の働き方が多様になっている現代において、合理的な組織運営を行うために組織デザインを見直すことは非常に重要です。そして組織デザインを検討する際には、自社の課題の洗い出しと現状分析が求められます。

Asanaは、社内業務の一元管理や資産の集約管理を実現可能にするソリューションです。そのため、組織構造における課題や従業員のモチベーション・スキルの把握など、組織デザインの課題を抽出するのに非常に有効です。現在の組織の在り方を変えようと検討している方や、これから自社の組織戦略を作り上げていこうという方は、ぜひAsanaの導入をご検討ください。

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