組織横断プロジェクトを成功に導くコツを解説

 2022.05.18  ワークマネジメント オンライン編集部

近年、業務効率化や生産性の向上を図るため、組織横断プロジェクトに取り組む企業が増えています。組織横断プロジェクトの実施により得られるメリットは多々あります。しかし、取り組みを始めたもののうまくいかない、といった声を耳にするのも事実です。そこで、本記事では組織横断プロジェクトのメリットとデメリット、成功へ導くコツなどを解説します。

組織横断プロジェクトを成功に導くコツを解説

組織横断プロジェクトとは

組織横断プロジェクトとは、複数の部門が連携、協力して取り組むプロジェクトを指します。ここでは、組織横断プロジェクトの狙いや、関わりが深いクロス・ファンクショナル・チームと、マトリクス組織についても併せて解説します。

組織横断プロジェクトの狙い

今は大企業をはじめ、さまざまな企業が組織横断プロジェクトに取り組んでいますが、狙いはいったい何なのでしょうか。企業によって目的は多少異なりますが、一般的には縦割り組織に介在する課題を解決するために行われています。

縦割り組織とは、組織に属する各部門の独立性が強く、部門間に壁ができている状態です。単にコミュニケーションが希薄で連携できないケースもあれば、部門間の対立でうまく協力できない、といったことも少なくありません。

このような縦割り組織は、さまざまな弊害をもたらします。まず、部門間が対立してしまうと、スムーズな業務の遂行を妨げ、生産性の低下を招きます。また、利害関係が対立しているケースでは、お互いが譲らず調整に時間がかかり、トップの意思決定が遅れた結果ビジネスチャンスを逃す、といったことも起こりえるのです。

組織横断プロジェクトの取り組みによって、このような縦割り組織ならではの課題を改善できる可能性があります。複数部門が連携してひとつのプロジェクトに取り組むことで、コミュニケーションの活性化や従業員のモチベーションアップにつながり、風通しのよい組織づくりにも貢献します。

クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)とは

組織横断プロジェクトと併せて覚えておきたい言葉に、クロス・ファンクショナル・チーム(Cross Functional Team)があります。英語の頭文字を取って、CFTと略されるケースがほとんどです。

CFTは、さまざまな部門のメンバーからなる混成チームです。事業部や営業部、マーケティング部など部門を問わずにメンバーを集めるのみならず、社外の人間をチームに加えることもあります。多様な人材で構成されたCFTは、個々の知識やスキルを活かして組織を横断したプロジェクトに挑みます。

CFTは単発的なプロジェクトのために結成されることもあれば、常設されるケースもあります。どちらがよいかは、組織の置かれている状況や解決したい課題などによって異なるため、一概には言えません。組織横断プロジェクトに初めて取り組むのなら、まずは単発のプロジェクトで試してみてはいかがでしょうか。

マトリクス組織とは

マトリクス組織とは、1人の従業員が複数のプロジェクトに携わる組織形態を指します。職能や製品、エリア、プロジェクト、事業部別などの組織があり、職能×製品のように組み合わせて構成されます。

たとえば、自社で製造している製品がパソコンとテレビ、冷蔵庫で、従業員Aの職能が開発系の場合は、パソコンだけでなく、テレビや冷蔵庫の開発にも関わります。

マトリクス組織のメリットは、従業員のスキルアップにつながりやすいことです。複数のプロジェクトに関われるため、新たな知識や技術を吸収でき、経験値も得られます。個々の従業員がスキルアップできれば、組織力の強化にもつながるでしょう。

一方、マトリクス組織は指揮系統が複雑になりやすいデメリットがあります。1人が複数のプロジェクトに関わるため、在籍している部門やプロジェクトリーダーなど、指示を出す人間が複数人になってしまい、従業員が「誰のいうことを聞けばよいのかわからない」といった状態に陥る可能性があるのです。

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組織横断プロジェクトのメリットとデメリット

組織横断プロジェクトのメリットとして、組織の活性化につながることが挙げられます。部門の垣根を超えてメンバーが集まり、ひとつのプロジェクトに取り組むため、自然とコミュニケーションが活発になり、組織全体の活性化につながるのです。

また、さまざまな知識や技術、経験を有するメンバーが集まれば、よりスムーズな課題解決が期待できます。専門的な意見を聞きたいときも、わざわざ該当する部門へ足を運ぶ必要がなくなり、チーム内で解決できます。各部門から選抜されたメンバーとしっかりコミュニケーションをとりつつ業務を進められ、業務効率化を実現できるのもメリットといえるでしょう。

一方で、チームの編成によっては望む成果を得られないおそれもあります。たとえば、集めたメンバーのスキルや知識に偏りがある、といったケースが該当します。また、過去の部門間における対立を引きずり、チームの和を乱すような人物が加わっているケースでも効果は期待できないかもしれません。

また、メンバーが通常業務もこなしつつプロジェクトに加わっている場合には、モチベーションの低下を招くおそれがあります。通常業務と並行してプロジェクトの業務も遂行しなくてはならず、過度な負担がかかった結果モチベーションを低下させてしまうのです。

組織横断プロジェクトを進める手順

組織横断プロジェクトを進めるにあたり、まずはテーマの選定から始めましょう。テーマはプロジェクトの方向性を決めるため重要です。直面している問題や、解決すべき課題などを中心にテーマを決めるとよいでしょう。

次にプロジェクトリーダーを選定します。実質的にプロジェクトをけん引するトップであるため、さまざまな要素を見極めたうえで選出しなくてはなりません。リーダーシップや求心力、プロジェクトの成功に必要な知識と経験、熱意、コミュニケーションスキルなどが求められます。

リーダーが決まれば、次はメンバーの選定です。テーマに照らし合わせ、求める知識やスキル、人物像を明確にしたうえで選定を進めましょう。基本的には、コミュニケーションがしっかりとれる、柔軟な思考ができる、熱意があるといった人材が好ましいと考えられます。

リーダー・メンバーが決まれば、いよいよプロジェクトスタートです。目的や価値観といった認識のすり合わせを図り、取り組みを始めたあとは進捗状況の共有も適宜行いましょう。それによって必要に応じてサポートに入る、スケジュールを調整するといった迅速な対応が可能です。

組織横断プロジェクトを成功に導くコツ

組織横断プロジェクトを成功させるには、プロジェクトに集中でき問題なく進められる体制、環境の構築が必要です。通常業務との兼任をなくす、メンバーの数を増やしすぎない、ITツールを導入するなどが考えられます。

部門ごとのメリットを明確にするのも大事です。メリットが明確でないと、従業員はあえてプロジェクトに参加する意義が感じられません。また、目標を数値で設定し、目的達成に近づいているかどうかを定量的に把握できるようにしておくと、参加者のモチベーションも上がります。

チームの連携を強化できるITツールを導入するのもおすすめです。オンラインで情報共有ができ、コミュニケーションもとれるものがベストです。うまくいったワークフローを記録し、メンバー間で共有できるような機能を実装していれば、プロジェクトの成功に貢献してくれるでしょう。

まとめ

組織横断プロジェクトに取り組むことで、組織力の強化や業務効率化などのメリットを得られ、従業員のスキルアップにもつながります。一方で、部門間における過去の対立や失敗を引きずっている者がいると全体のモチベーションが下がります。

組織横断プロジェクトを成功させるには、メンバー間でコミュニケーションを通じた様々な情報共有化を積極的に行い、プロジェクトに集中できる環境を整えることが大事です。そのためには目的にマッチしたプラットフォームの導入が有効です。プロジェクト管理ツール「Asana」なら、個々のタスクや進捗状況、業務フローの可視化、共有が可能です。コミュニケーション機能も実装しているため、組織横断プロジェクトの成功を目指すチームに適しています。

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