マーケティングを効率化するために押さえておきたいポイントやツールを解説

 2022.03.02  ワークマネジメント オンライン編集部

WORK INNOVATION SUMMIT 24

マーケティングは企業の収益に関わる重要な活動です。しかし、多くの企業がマーケティングの人材不足、データをうまく生かせない、労力をかけても思ったような成果が出ないなどの課題を抱えています。本記事では、そのような悩みに応えるマーケティングを効率化する方法、および効率化に役立つツールを紹介します。

マーケティングを効率化するために押さえておきたいポイントやツールを解説

マーケティングを効率化することの重要性

自社の商品やサービスの売り上げを伸ばすためには、マーケティングを行い顧客のニーズを理解することが大切です。特にインターネットやメディアなどから大量の情報が発信される昨今では顧客の要望が多様化し、また変化のスピードが速くなっているため、マーケティングの重要性がさらに高まっています。

しかし、多くの企業がマーケティング人材不足という問題に直面しています。新たな人材を確保するにしても、どのような人材が必要なのかを社内で把握できていない、また新たな人材を確保できたとしても教育する人材や環境が整っていない、などが主な原因です。

そのような状況で解決の鍵となるのが、マーケティングを効率化することです。人的リソース、時間の不足を解決するためはマーケティングの効率化が非常に重要になってきます。

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マーケティングを効率化するために押さえておきたいポイント

マーケティングを効率化するためには、押さえおきたいポイントがいつくかあります。この章では、その中でも特に重要となる「手法の選択」「データの利用」「作業の自動化」という3つの観点からマーケティングを効率化するためのポイントを挙げていきます。

手法の選択

マーケティングにはさまざまな手法があります。不特定多数の人にアプローチするマスマーケティング、消費者に直接売り込むダイレクトマーケティング、ソーシャルメディアなどから特定の情報を流しそれに興味を持った消費者にアプローチするインバウンドマーケティングなどです。

デジタル化が進む現代では、デジタルマーケティング手法を選ぶ、など適切なマーケティング手法を選択することで効果的に消費者に訴求できるようになります。そこで適切な手法を選ぶために利用したいのがマーケティングフレームワークです。
フレームワークには、下記のようなものがあります。

  • PEST分析 Politics (政治)、Economy (経済)、Society (社会)、Technology (技術)の4つの要素を用いて、大枠から業務に影響する外的な要因を分析するツールです。分析結果を危機の回避や成長機会を逃さないための戦略判断に生かしていきます。
  • 3C分析 Company(企業)、Customer (顧客)、Competitor (競合) の3つの要素から自社の現状を分析し、商品をどの市場で売るのが一番有効かを決定するために有用なフレームワークです。
  • STP分析 Segmentation (セグメンテーション)、Targeting (ターゲット)、Positioning (ポジショニング)の3つの要素を用い、消費者の行動心理、競合の商品などを考慮しながら、どう自社の商品を売るか、差別化できるかなどを見定めていきます。

データの利用

マーケティングにおいて「データ」は、顧客のニーズを知る、ターゲットを定める、など全体的な活動を通じて非常に重要な要素です。マーケティングで収集するデータは見込み客、既存顧客の情報、Webサイトのログデータ、行動履歴、店舗等の購買履歴、イベントでの声など多岐にわたり非常に膨大なものになります。

そのため、データは闇雲に集めるのではなく、あらかじめ目的を設定し、対象に合ったデータを選別する、など中身に注目して収集することが大切になってきます。これがデータの効果的な利用、ひいては業務効率の向上につながるのです。

作業の自動化

マーケティングでは、集客し、見込み客に対してアプローチをする、その後のフォローアップなどさまざまなタスクが発生します。しかし、作業量が多すぎて手が回っていない、担当個人で自分の裁量で作業をしている、などにより作業が止まってしまっている場合があります。それによってせっかくの営業機会を逃してしまっては元も子もありません。

時間や労力を節約し、機会を逃さないためにも可能な限りタスクを自動化するなどの対策が必要になってくるでしょう。

マーケティングの効率化を支援するツール

多量な人的リソースが必要だったり、データを活用しきれていなかったり、戦略が定まらず効果がいまひとつだったりなど、従来のマーケティングの問題点を補う便利な「マーケティング支援ツール」が登場してきています。

マーケティング支援ツールを使えば時間や労力を節約しながら、業務の効率化が可能となります。これから取り入れたいツール5点を紹介します。

MAツール

まずひとつめがMAツールです。MAツールとは「マーケティングオートメーション」の略称です。

MAツールは顧客や見込み客の情報を収集し、効果的なアプローチを行うことを自動化するツールです。見込み顧客や顧客の属性やコミュニケーション履歴、行動などをデーターベース化し、ちょうどいいタイミングで興味を引くようなメールを発信するといったアクションを行います。見込み客の場合は、顧客になるようにアプローチをかけるのです。

自動化といっても配信するコンテンツの中身の製作、どのような顧客の行動に対して、どのタイミングで配信するのかなどは人の手で設定する必要があります。ただ、一旦設定してしまえば、そのプログラムに合わせて自動的に顧客へのアプローチが行われるので便利です。成果によって、設定を微調整するといったことも可能となっています。

MAは顧客の一元管理ができるため、データを活用して既存の顧客だけでなく、いままで取りこぼしていた見込み客や、成果が上がらないため放置されていたような潜在的な顧客へのアプローチまでもが効率的に行えます。その結果顧客の購買意欲を高められるといったメリットがあるのです。

チャットボットツール

チャットボットツールは、Webサイトやアプリケーション内で問い合わせに応対する自動プログラムのことです。

チャットボットには決められた質問に決められた回答を返す「自動応答型(シナリオ型)」と、フリーテキスト入力の問い合わせに応じた回答を出す「AI型」などの種類があります。また、複雑な質問に対しては人が答える有人チャットと連携したハイブリッドタイプがよく採用されています。

このチャットボットは多くの企業で導入されつつあります。その目的は、24時間365日顧客が思い立ったときにすぐに問い合わせできる仕組みを作ることにより、顧客情報取得の機会損失を無くす、電話やメールなどより気軽なことにより問い合わせの心理的ハードルを下げる、コールセンターの運用や教育にかかるコストを削減することなどが挙げられます。

チャットボットを活用することで顧客対応の効率化ができ、また顧客へは「必要なときに必要な情報を得られる」というメリットを提供できるでしょう。

CRMツール

CRMは「カスタマーリレーションマネージメント」の略称です。顧客データを一元的に管理するほか、蓄積したデータを用い良好な関係を構築していくことを目的としています。

CRMを用いることによるメリットのひとつは、顧客情報の共有が可能になることです。今まで各部署や個人がばらばらに持っていた顧客のデータを、システム上に登録することで社内の関係者全員が見られるようになります。顧客のデータが明らかになるため、担当者に問い合わせをしたり、情報を探し回ったりする必要がなくなるため、効率化がはかれるのです。

このことにより、社内で顧客に合った提案ができる、担当者が不在の場合でも別の担当が対応できる、どの担当でも同じレベルの対応ができる、などが実現可能となります。

また継続的な関係を構築するために大切な、クレームの原因究明、購買動向を把握し改善点を明らかにするなど顧客の不満点のフォローを行うことも可能です。結果、社内での情報の管理共有が楽になるだけでなく、顧客満足度の向上も期待できるといえます。

SFAツール

SFAは「Sales Force Automation」の略称で、営業活動を効率化し、売り上げを高めるための支援ツールです。SFAはマーケティングにも有用であり、顧客管理を効率化するという点で共通するためCRMと同様のツールと語られることが多いのですが、特に営業活動の効率化に特化して利用されるという点で違いがあります。

SFAの主な役割は、営業活動の可視化を行うことです。営業情報を一元管理し、これまで営業マンが個人で所有していた営業活動や商談についての情報などをデータ化し、進捗がわかるようにする、個人のスキルによって関係構築していたノウハウを会社全体で共有し誰でも同じように対応できるようにする、営業活動の履歴や名刺管理、日報、資料の管理を容易にするといったことを可能にします。

営業情報が共有されることで、これまで情報共有のために頻繁に開催されていたミーティングに割く時間の節約ができる、個人で大量に抱え手が回っていなかった案件のフォローが容易になるというメリットもあります。

ABMツール

ABMは「Account Based Marketing」の略称で、特にB to B の営業で、企業単位のアプローチを行うためのツールです。企業ごとのデータを保有し、見込みになりそうな企業に対して、効率よくアプローチをかけることを目的としたツールになるのですが、有効に活用するためには営業部門とマーケティング部門の連携が鍵になってきます。

ABMが行う作業の流れを追ってみましょう。まず登録されている企業データをもとにターゲットになる企業の選定の支援を行います。その後マーケティング部門が営業をかけることまで考えながら、企業のキーパーソンを選定しその企業が興味を持ちそうな課題解決法の提供や、プロモーションを行うといったことを実行していくのです。

成果が出るまで時間がかかるため、結果を見てやり方を修正しながら進める必要があります。そして、もし顧客が興味を持った場合は機会を逃さず営業をかけるという流れになります。全行程を通じてマーケティング部門と営業部門のお互いの状況シェアが、顧客へのアプローチを成功させるために大切になってくるといえます。

ABMが採用される背景としては、B to B市場では見込みの低い企業にリソースを割くよりも、自社のサービスに興味を持ちそうな大口企業に対して営業を行ったほうが、効率がいいという考えがあります。

利益をもたらすためには、ある程度大口の取引が期待できる企業へリソースを集中して適切なアプローチを行っていくことが大切になります。その活動を支援し、精度をあげるために利用されるのがABMです。

まとめ

マーケティングの効率化には支援ツールの利用が欠かせません。たとえばワークマネージメント機能が搭載されているシステム「Asana」はマーケティングの効率化に大きな力を発揮します。使いやすい、ユーザビリティに優れているツールで、仕事の見える化、チームでの連携、複数のプロジェクトを効率よく管理する、などを実現します。使いこなしやすいツールを採用すれば、マーケティングの効率をさらに上げられるでしょう。

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