協働する組織が企業へ与える影響について

 2022.04.22  ワークマネジメント オンライン編集部

企業は経営資源を有効活用し、経営効率を上げるために「協働」を強化しようという動きが見られるようになりました。ここでは、協働組織であるために必要な要素や仕事の進め方、失敗パターンも含めて協働で注意すべきポイントを詳しく解説します。

協働する組織が企業へ与える影響について

協働とはどのように定義されているのか

昨今、企業が協働で事業を実施する傾向が増加しています。ここでいう協働は、「同じ目的を目指し、対等な立場で一緒に働く」という意味です。この場合は、目常達成を目指す態度や責任が同等ということなので、参加する企業や個人は対等の立場で事業を遂行し、同じ責任を負います。この協働は、コラボレーションやパートナーシップともいわれています。

一般企業では、従業員は対等の立場ではなく、管理職、平社員、パート・アルバイトでは責任の重さが異なるため、「協同している」と言うことはできますが、「協働している」とはいえません。

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「協働」と「協同」の違いとは?

それでは、協働と協同はどのような違いがあるのでしょうか。協働には働くという言葉が入っていますが、協同には入っていません。協同とは、たとえば協同組合という言葉があるように、「複数の人が心や力を合わせ、物事を担当すること」です。目的を共有し、問題解決するために組織を作るときや仕事をするときにこの協同という言葉を使います。一方で協働は、言葉通り協力して働くことで、企業が対等の立場でプロジェクトを一緒に行うときに使います。

企業が「協働する組織」に求めたいポイント

それでは、企業が「協働する組織」になるためには、どのようなことが必要なのでしょうか。対等の立場で働き、責任も同じということは、従来の企業文化と大きく異なります。ここでは、協働するために必要になる要素と、「協働する組織」に必要となるリーダーについて考えます。

協働する組織が持つ要素

対等な権限と責任を基盤とし、複数の主体が目標を同じくして持てる資源を出し合いながら責任を果たす、協働という概念を構成する要素を解説します。

協働を構成する要素

  • それぞれの主体が目標を共有していること
    協働が成立するには、参画する主体が同じ目標に向かっている必要があります。目標を共有しなければ、高い効果は得られません。
  • それぞれの主体が自主性と自律性を有していること
    協働が成立するには主体が自律し、自主的に参画する必要があります。また、主体が他の主体を支配したり、支配されたりすることはありません。
  • 目標を達成するためにそれぞれの主体が能力や資源を提供・補完しあうこと
    協働には、それぞれの主体が能力や資源を補完しあうことが大事です。相乗効果によって、目標がより効率的に達成でき、新たな成果を生み出します。
  • それぞれの主体が成果に対して責任を有すること
    それぞれの主体が成果に対する責任も明確であることが必要です。責任ある行動が協働の効果をより確かなものにします。

協働する組織に必要なリーダー

協働する組織では、どのようなリーダーシップを取ることが適切でしょうか?ここでは、協働する組織に必要なリーダーの要素について解説します。

  • 主体の自律性を引き出す
    協働する組織は、主体性と自律性を重んじます。そのため、主体の自律性を引き出し、不要な干渉などはしないリーダーシップが求められます。
  • 主体の目指す方向をひとつにする
    協働する組織は、主体が自律的に行動するため、ベクトルを揃えることが重要です。それぞれの主体の目標に対する方向性がずれた場合には、適宜調整したり組織内不和を防いだりしながら、全体を一方向へ導くことが求められます。
  • コネクティブリーダーシップを発揮する
    異なる考えを持つ主体同士が協働する際、価値観や認識の違いなどから相容れず競合してしまうことも考えられます。そのような場合、お互いに補い合い尊重し合いながら協働性を発揮できるように、主体と主体を上手く結びつける、コネクティブリーダーシップとしての役割を務めることが重要です。

協働する組織での仕事の進め方

組織は、主体が自律するとともに目的をもって職務を遂行する必要があります。ここでは、協働する組織における仕事の進め方について解説します。

自律し、セルフマネジメントを行う

協働組織では主体が自律し、セルフマネジメントをしながら仕事を進めることが必要です。そのためのポイントを解説します。

  • 主体が自律的に判断する
    一般企業の組織では従業員が判断に迷った場合、上司の判断に委ねます。しかし、協働する組織では主体が自律的に判断するため、そのスキルを磨いていくことが大切です。
  • 適切な労務管理
    主体はパフォーマンスを最大化するため、自身に必要なセルフマネジメントを行う必要があります。たとえば日々のタスクや体調管理、時間管理、スケジュール管理など主体的に行っていきます。大量の仕事をこなすのにまるでロボットのように働くのではなく、適度な休憩を取り入れながら自身に対する適切な労務管理を行うために、セルフマネジメントスキルを高めていく必要があります。
  • 自律を促す仕組みづくり
    協働によって生産性を高め効果を得るには、主体が自律して行動できることが大切です。そのためには、自律を促す仕組みの構築を行い、主体の役割と期待される成果が最適化されるマネジメントが必要です。

目的を持って職務に取り組む

協働する組織では、目的を持って職務に取り組むことが大切です。ここでは、主体が職務に励むために必要な「目的意図」と「実行意図」について考えます。

目的意図とは成し遂げたいことを特定することです。主体が何をすべきかを自身で決定することで、目標に対するコミットメントを高められます。

設定した目標を達成するために、いつ、なにをするのか定めておくことを実行意図といいます。やるべきタスクとその実行プロセスを明確にすることで、目標達成を阻害する要因を取り除いたり、行動するタイミングの機会損失を防いだりする効果があります。

外部との協働で避けたい失敗パターン

協働は、企業内部の構成員だけで行うだけでなく、外部と協働することもあります。その場合はどのようなことに注意が必要なのでしょうか。ここでは、外部との協働で避けたい失敗パターンについて考えます。

パターン1:協働相手とのニーズのミスマッチ

協働相手が自身の意思を優先し、企業ニーズとミスマッチしてしまうと、協働の効果は薄れます。お互いに自分たちの方針を譲らない場合に起きてしまうことが多く、意思疎通がうまく取れていないことが原因と考えられます。このようなことが起こらないように、企業は協働相手と事前にしっかりとお互いの目的を話し合い、認識のずれがないように調整しておく必要があります。

パターン2:協働相手と対等な立場が築けない

どちらかが規模の小さな相手と組む場合は、一方が下請け状態になってしまうことがあります。協働である以上、対等な関係を築くことが必要ですが、下請け状態になると協働相手は疲弊してしまいます。そのため、長期的な効果は見込めず、どこかで協働関係を解消することになりかねません。お互いを尊重し合い、あくまでも対等な立場であるという理解と行動が大事です。

パターン3:遂行スピードの認識のずれ

協働相手の仕事に対する遂行スピードに差が出てしまうことがあります。成果までの時間を短縮したいという考え方もあれば、リスクを避けながら慎重に進めたいという考え方もあるからです。スピード感が異なると双方のストレスとなり、協働関係の解消につながってしまう恐れがあります。お互いに情報交換を十分に行い共有することが、スピード感を同じくする手段のひとつです。

まとめ

協働は企業の生産性を高め、主体の成長を促します。複数の主体が関わる協働を成功に導くためには、情報共有は何より大事な要素です。考え方やスキルや資源の異なる主体がお互いを信頼して尊重し合い、同じ目的に向かって協働するには、密に情報共有を行い、同じスピード感を持って進む必要があるでしょう。

そのために有効なのは、誰でもいつでもリアルタイムに情報を共有できるツールです。たとえば「Asana」は、複数の主体が関与するプロジェクトの情報共有ツールとして、大きな力を発揮します。どこで働いていても、情報が一か所に集約され、プロジェクトチームの目標や進捗、タスク、スケジュールがいつでも確認できます。Asanaでチームの情報共有がスムーズに行われ理解や信頼がより深まることで、理想的な協働を実現できるでしょう。

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