従業員幸福度とは?計測方法や従業員満足度との違いについても解説

 2022.08.10  ワークマネジメント オンライン編集部

働きやすさの指標である「従業員幸福度」を測定する企業が増えています。従業員幸福度への理解を深めることで、従業員の仕事や職場環境への満足度を高めたいと考えている経営者も多いのではないでしょうか。本記事では、従業員幸福度が重要な理由や調査方法、幸福度を高める方法まで紹介しているので参考にしてください。

従業員幸福度とは?計測方法や従業員満足度との違いについても解説

従業員幸福度とは?

従業員幸福度とは、従業員の働くことに対しての喜びを数値化したもので、EH(Employee Happiness)とも呼ばれる指標です。様々な観点から従業員の幸福度を測定することで、企業は従業員が何に働きがいを感じているか、不満を持っているかを把握できます。幸福度の低い項目については改善することも可能です。

従業員満足度(Employee Satisfaction)という指標が職場の実態把握に用いられることもあります。従業員満足度とは給与や福利厚生、マネジメントなどの客観的な要素で測定できる従業員の満足度のことです。従業員満足度を重視する企業は多くあるので、従業員幸福度よりもなじみの深い指標かもしれません。

しかし従業員満足度で測定できるのは幸福度ではなく充実度であり、従業員の主観的な要素を詳細には測定できません。給与などの労働条件がよいと、従業員の満足度が高く評価されがちですが、実際には職場の人間関係がうまくいっていなかったり、過酷な業務内容であったりして、離職が止まらないといったケースも存在します。こうしたケースではいくら従業員満足度が高くても、従業員が自身の働く環境をどのように感じているのかという主観的要素が抜け落ちているため、実態を把握しきれません。

そこで新たな指標として注目されているのが従業員幸福度です。従業員幸福度を測ることで、企業は従業員の働きやすさをより正確に把握できます。

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従業員幸福度が重要な理由

企業にとって、なぜ従業員幸福度は重要なのでしょうか。企業経営に役立てるためには、従業員幸福度の目的や効果を理解することが大切です。

生産性を向上させるため

従業員幸福度が高くなると、従業員は積極的に仕事へ取り組めるようになり、生産性の向上につながります。

職場環境がよく働きやすい状況であれば、従業員が不安を抱えることなく業務へ集中できます。意欲的に取り組めるようになるため自発的な行動が増えたり、議論が活発化したりと、職場全体が生産性を高められる風土となっていくでしょう。結果として競争力の強化や無駄なコストの削減といった効果にも期待できます。

優れた人材を確保するため

従業員幸福度を高めることによって、優れた人材の確保につながります。

幸福度を高める基礎となるのは、従業員にとって精神的にも身体的にも負担の少ない職場環境です。従業員が職場へ行くのが精神的・身体的に苦しいと感じると、欠勤率や離職率が高まっていきます。一方、職場環境が従業員にとって居心地がよく、働きがいのあるものであれば、欠勤や離職の減少が期待できるでしょう。

優秀な人材を確保するためにも、従業員幸福度を用いて従業員が感じる不安要素を取り除いていくことが重要です。

従業員幸福度の調査方法

ここからは、企業が従業員幸福度を測る方法について解説します。

従業員幸福度の調査方法には主に次の3つがあります。

  • アンケートやインタビューでの調査
  • 従業員の行動パターンで調査
  • 適性検査で調査

方法の詳細やメリットを確認しましょう。

アンケートやインタビューでの調査

従業員幸福度を測定する方法のひとつに、アンケートやインタビューがあります。アンケートやインタビューは手軽に行える調査であり、質問項目をあらかじめ用意できるので、聞きたいことを率直に聞けます。どちらの方法も、質問項目を作成し、従業員に調査目的やどんなことへ利用するのかを伝えることが必要です。

アンケートは記名するものと無記名で行うものがあります。無記名の場合は匿名を守るために、アンケートの内容や回収方法に気を配らなければなりません。

質問項目は、職場環境や待遇などのカテゴリを設定し、さらに人間関係や給与といった細かい項目を作成します。回答欄には「とてもそう思う」「そう思う」「そう思わない」などと複数の段階を設けて回答してもらう項目と、「なぜそう思ったか」や「どんなことに不満があるのか」といった記述式の項目を用意しておくとよいでしょう。従業員の主観的要素を数値化できるとともに、より具体的な内容を把握できます。

従業員の行動パターンで調査

従業員の行動パターンを測定することでも、従業員幸福度の調査が可能です。

名札型のウェアラブルセンサーによって従業員の行動パターンや会話中の感情を計測することで、データを収集・分析し、人工知能であるAIが業務改善のアドバイスを行ってくれます。従業員幸福度を測るウェアラブルセンサーは、幸福感と相関関係のある身体運動の特徴などを利用したものです。従業員は測定に身構えることなく自然に過ごせるため、より実態に近い結果を知ることができます。

適性検査で調査

従業員幸福度と関連のある適性検査に、ハピネス適性検査があります。ハピネス適性検査は、ポジティブ・サイコロジーという心のポジティブな面に着目した心理学をベースとして作られた適性検査で、従業員の仕事に対して幸福を感じる力を測定するものです。

ハピネス適性検査に加えて、エンゲージメント適性検査やコンピテンシー適性検査といった複数の検査を行うことで、より従業員の心理的な状況を把握できます。自社で求めている能力に合わせた適性検査を実施するとよいでしょう。

従業員の幸福度を上げる方法

従業員の幸福度を上げる方法としては、次の2つがあります。

それぞれ具体的な内容を確認しましょう。

コミュニケーションが活発になるように促す

コミュニケーションの活発な職場環境を構築することで、従業員の幸福度は高まりやすくなります。

職場での不安や悩みを誰にも相談できずに問題を抱え込んでしまうと、従業員の幸福度は下がります。しかし普段からコミュニケーションを取りやすい環境を作ることで、周囲に気軽に相談ができたり、誤解によるすれ違いが防げたりするなど、幸福度を下げる要因を減らすことが可能です。

具体的には、コミュニケーションの場となるフリースペースを設ける、レクリエーションなどのイベントを開催する方法があります。人間関係を深める場所や時間を提供することで、従業員の幸福度を高められます。

感謝の気持ちを伝える「サンクスカード」の導入

人間には承認欲求というものがあり、他人から感謝されたり、認められたりすることによって幸福感が得られます。

手軽で効果的な方法として「サンクスカード」の導入があります。従業員同士で互いに感謝を伝え合うカードのことで、カードを受け取る側、渡す側ともに満たされた気持ちになれます。また、従業員は普段伝える機会のなかった気持ちを直接伝えられるなど、良好な関係性を築くきっかけにもなるでしょう。

まとめ

従業員幸福度は、従業員の働くことに対する喜びを示すものであり、働きやすさの実態を反映する指標として用いられます。従業員幸福度が高まると、生産性の向上や優秀な人材を確保することにもつながります。そのためには、調査によって現状を把握し、改善していくことが必要です。特に幸福度のベースとなるコミュニケーションを促すことが重要です。

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