チームワークとは?重要な理由や高める方法について解説

 2020.07.13  2022.09.21

ビジネスにおける「チームワーク」について考えたことはありますか?仕事を円滑に進める上で重要視されている概念ですが、なぜビジネスでチームワークが必要とされるのか、その理由とチームワークを高める方法について紹介します。

チームワークとは?重要な理由や高める方法について解説

チームワークとは?

集団で仕事をするうえで不可欠とされる概念「チームワーク」。「チームワークが良い」、「チームワークに欠ける」といった使われ方をしますが、チームワークが良い状態とは具体的にどういった状態を意味するのでしょうか。

ビジネスにおけるチームワークとは、チームのメンバーそれぞれが協力して一つの仕事に当たることを指しています。メンバー間で連携や助け合いが上手く機能し、チーム内で仕事が滞りなく進んでいれば、チームワークが良好と言えます。

チームと似た意味を持つ言葉に「グループ」がありますが、これら二つの言葉には明確な違いがあります。まずグループとは特定の目的のために集められた単なる集団を指し、集まったメンバーそれぞれの成果を足し合わせたものをグループ全体の成果としてみなします。一方のチームは、集団の中で相互に協力し合うことで相乗効果を発揮し、個人の成果の総和よりも大きな成果をもたらすことができるのです。

組織で働くのであれば、当然グループではなくチームとして動くことになるでしょう。働き方が多様化し、リモートワークが普及し始めている今、ビジネスにおけるチームワークが維持しづらくなっています。その重要性について考える機会も少なくなっていますが、自分一人で仕事を完結することが不可能である以上、チームワークは非常に大切な要素の一つと言えるでしょう。

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チームワークが重要な理由

そもそも、なぜ集団でビジネスを行うのにチームワークが大切だとされているのでしょうか。その理由は大きく分けて四つあります。企業や組織によって業務内容や社内の事情は異なるため、一概にはこれらの全てが当てはまるとは言い切れませんが、組織で働く人にとっては共通するテーマと言えるでしょう。

一人では達成が難しい目標を目指せる

チームワークが重要と言われる理由の一つ目は、一人では達成できないようなハードルの高い目標をクリアできる点です。

個人が目標を達成できるかどうかは、その人の能力に依存します。一人でさばける仕事量には限界があるため、苦手な作業には必要以上に多くの時間がかかり、労働生産性も低下してしまいます。

しかし、個性の異なるメンバーがチームに所属していると、お互いの弱みをカバーし合えるだけでなく、各自の強みを掛け合わせることでシナジーが生まれ、困難な目標を達成することが可能になるのです。そこにチームを構成する意義があるといっても過言ではありません。

周囲の環境変化へ対応するため

周囲の環境変化へ対応するためにも、チームワークは重要です。近年、ビジネスの在り方は目まぐるしく変化しています。例えば、IT技術の発展によって情報管理のデジタル化が進んだり、コロナウイルスの感染拡大をきっかけとした外出自粛で多くの会社で働き方の変化を余儀なくされたり、いつ何が起こるか分からない状況です。

この状況でビジネスを維持するためには、変化に合わせ、柔軟な発想とスピード感のある施策が不可欠です。チーム内でも課題に対して複数の視点から解決策を探っていかなければ対応しきれません。

この場合、普段からメンバーが自由に意見を出し合える雰囲気を醸成しておくことが求められます。多様性な国籍やスキルを持ったメンバーでチームを構築することや、人材を適材適所で配置することも一層重要になってくるはずです。

メンバーのモチベーションを引き出すため

働いているメンバーの意欲にはチームワークの良し悪しが密接に関わってきます。なぜなら同僚と良好な関係を築きながら仕事をすることで、コミュニケーションが活発になり、モチベーションのアップが期待できるからです。

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仕事はメンバーの適性を判断したうえでそれぞれに割り振り、ゴールに向けて進めていくのが一般的です。しかし業務を担当者に任せきりにしていると個人の負担が大きくなり、モチベーションが低下してしまう可能性があります。

チームワークが良好であれば、余裕のあるメンバーが進捗の滞っている仕事に手を貸せるため、負担が一部に集中するのを防ぐことができるでしょう。

中にはチームごとに上司と部下とでフィードバックの時間を設けている企業もあります。フィードバックでは、目標に対する達成率や現状での課題点、個人としての目標、今後どうチームに貢献していくかなどを話し合います。このようなフィードバックの時間を設けることによってチームに適度な緊張感が生まれ、メンバーのモチベーションを引き出すことも期待できるでしょう。

組織力の向上につながるため

組織力とは、「組織がまとまって動くときに発揮される実行力」と定義されています。組織力を構成している要素は、「コミュニケーション能力」や「目標」、「メンバー同士の絆」など多岐に渡り、「チームワーク」もそのうちの一つに数えられます。

このように組織力は複数の要素によって成り立っているため、チームワークさえあれば必ずしも目標を達成できるわけではありませんが、これが欠けていると、組織が持てる力を十分に発揮することができなくなってしまいます。

しかし、各自がチームワークに重きを置き、同じ目標に向かう仲間と協力し合えば、個人の能力で成し得る以上の成果を生み出せるようになります。また、一人で業務に当たるよりもチームで取り組んだ方が仕事が完成したときの達成感は大きくなり、チームの団結も深まるでしょう。

このようにチームワークを上手く機能させることでチームの士気が高まり、結果的に組織力の向上にもつながっていくはずです。

チームワークを高める方法

チームワークを高めるためにはどのような取り組みが効果的なのでしょうか。ここからは、チームワークを向上するために役立つ方法6つを紹介します。

目標を明確にする

チームワークを高めるには、チームとしての目標を明確にし、それをメンバーの一人ひとりと確認し合うことが重要です。この場合の目標とは、今月の営業目標や進行中のプロジェクトの成功といった目先の目標はもちろん、5年後、10年後の未来の目標も含んでいます。そしてその目標を達成すべく、それぞれのメンバーが果たすべき責任をきちんと認識している必要があります。

ただし、あまりにも実現可能性の低い目標を立てると、メンバーのモチベーションを削いでしまう可能性があります。ある程度達成が見込める目標を定めるには、「SMARTの法則」というフレームワークを参考にするのも一つです。

これは「具体的(specific)」、「計測可能な(measurable)」、「達成可能な(achievable)」、「チームの目標に関連性がある(related)」、「期限が決まっている(time bound)」という5つの英単語の頭文字を取ったもので、ビジネスの現場でもよく活用されています。

目標をはっきりさせることで、メンバーが方向性を見失わず、力を一つに合わせていくことができます。

コミュニケーションを十分にとる

チームワークの向上には、コミュニケーションを十分に取ることも大切です。当たり前のことですが、お互いに挨拶をするのはもちろんのこと、仕事の進捗状況を伝え合ったり、定期的に仕事の成果に対するフィードバックの機会を設けたりするのも有効です。

コミュニケーションが不足していると、メンバー同士が信頼関係を築けず、チームではなくただの集団になってしまいます。コミュニケーションを密に取り、普段から意見交換がしやすい雰囲気を意識的につくっておくことで、チームワークの向上を目指すとよいでしょう。

情報を共有する

チームで仕事を進めていくうえで、目標だけでなく仕事のプロセスに関する情報の共有も忘れずに行う必要があります。コミュニケーションをとることとも関連してきますが、チーム全体の動きと、他のメンバーの進捗状況を定期的に報告し合わなければなりません。

なぜなら、情報共有がきちんとなされていないと小さなミスが見逃されて大きな損失に繋がったり、計画に遅れが生じたりと、適切な対策を行えば未然に防げたトラブルも防げなくなってしまうからです。

役割を分担する

チームの中で個々のメンバーの役割を明らかにすることも大切です。特定の業務について、責任の所在がはっきりしていないとチーム内で混乱が生じ、スケジュールが遅れるなどトラブルの原因にもなりかねません。

また、個人の能力や適性を考慮した役割分担も必要です。メンバーは一人ひとり得意不得意が異なります。それぞれが苦手分野で力を消耗する状況をできるだけ減らし、得意分野でパフォーマンスを発揮できるよう適材適所を意識することが大切です。

個々のメンバーが自発的に関わる

メンバーのそれぞれが自分から積極的に仕事に関わることもチームで仕事を進めていくうえで欠かせません。

「ワンマン社長」という言葉がありますが、リーダー1人がチーム内の業務を差配し、それ以外のメンバーが与えられた仕事をこなすだけの状態は、理想のチームとはいえません。

一人ひとりが自分に求められている役割とは何かを考えて実行に移していかなければ、個人のスキルや能力の向上にはつながらず、人を育てることはできないでしょう。

メンバーが自主的に動けるようにするには、チーム内での役割と個人の目標を明確にし、「自分はチームの一員だ」という自覚を促す必要があります。メンバーの仕事に工夫が見られたときや成果を上げたときには、リーダーが積極的に褒めて自信を持たせ、意欲を引き出す。万が一失敗してしまった時にも、その原因を一緒に考えて次に活かせるようフォローする。そうしてメンバーの成功体験を増やしていくことが重要です。

リーダーが役割を果たす

リーダーのワンマン体制になってしまうのは問題ですが、リーダーが本来の役割を果たしていないとチームは上手く回りません。メンバーのやる気を引き出し、良いチームをつくれるかどうかはリーダーの力量にかかっています。

リーダーはチーム内のコミュニケーションが円滑に取れているか、目標設定は適切かなど、チームの環境づくりに人一倍気を配らなければなりません。

メンバー同士が衝突したりチームの方向性にズレが生じたりしている場合には、それぞれの意見をまとめて軌道修正を図り、チームをゴールまで導いていく根気強さが求められます。

まとめ

今回は組織におけるチームワークの重要性やチームワークを高める方法について紹介しました。ビジネスにおいてチームワークを重視している組織は、そうでない場合に比べてより高い目標を達成する可能性が高くなります。チームに所属している方やチームを率いる立場にいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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