生産性とは?その向上を考える際に押さえておきたいポイントも解説

 2021.04.07  ワークマネジメント オンライン

企業が提供する製品やサービスを生み出すためには、相当の人材・設備・原料・時間等を投入しなければなりません。そのため売り上げアップのためには、投入量を上げる必要がありますが、コスト等も考慮しなければならず、できるだけ生産性を上げて取り組むことが大事です。ここでは生産性について解説し、その向上に関して押さえておくべきポイントを解説します。

生産性とは?その向上を考える際に押さえておきたいポイントも解説

生産性とは

まずは「生産性」について、正しく理解することから始めましょう。その意味や重要性、具体的な種類や計算方法などに言及していきます。

生産性の意味

生産性は企業があるモノを生み出すのに要する原料や労力、設備等の投入割合を意味します。作り出すモノは企業や事業によってさまざまですが、その内容は機械でも食品でも、その他どんな商品でもかまいません。とにかく商品などを生み出すために、「どれだけの労力を要したのか・設備投資や原材料をどれほど用意したのか」ということに着目して、導出するものが生産性です。

つまり、同じモノを生み出すのに少ない投入量で対応できたなら「生産性が高い」と言えますし、逆に同じモノを生み出すのに多くの投入を要した場合には「生産性が低い」ということになります。

そのため生産性という語は、「生産効率」と近い意味合いで捉えることもできますし、「投入した素材の有効利用の度合い」と理解することもできます。その区別は、主にどんな要素に着目したかによって変わってきますので、具体的な計算をする場合にはより狭義の意味で考えなくてはなりません。例えば、「時間」に着目して計算したときと、「投入材料の量」に着目して計算したときとでは見え方が異なります。

生産性について考える重要性

生産性については、わざわざこれを計算しなくても製造自体は可能ですし、これを考えずに活動している企業も存在します。

しかし、生産性をしっかり考えるということは、今企業が抱える課題を見出すことにつながります。そのため、他企業との競争力を強化する目的においても重要なのです。

実際、政府が働き方改革を始めたのも国内生産性の低さが一要因とされています。近年、GDPの状況も芳しくありません。しかし、それは日本の製品やサービスの質が悪いという意味ではありません。なぜなら生産性とは上で述べた通り生産したモノのみを見るのではなく、投入に対する割合で考えるからです。日本のようによいサービスを提供していても、作業時間が長すぎると効率は悪いと評価されてしまうのです。そこで無駄に長い作業時間を是正し、効率的に仕事を進めようという機運が高まっています。

また、生産性に関して考えるということは、人口の減少・人手不足への対策になることからも重要視されています。日本では国際的に見た生産性の低さだけでなく、少子高齢社会の問題も抱えています。しかも、その傾向はしばらく避けられないとされており、数十年単位で人口が減り続けると見られているのです。

そこで、企業には生産効率を高める取り組みを始めることが求められます。少ない人口でも競争に負けず、企業活動を継続するには、効率向上が欠かせません。すでに人手不足や後継者不足に悩む会社も少なくないでしょう。国全体としても取り組まなくてはならない課題ですし、企業単位でも取り組まざるを得なくなっているのです。

生産性の計算方法

生産性を計算する上で重要な考え方は、投入に対してどれだけのモノが生み出せたか、つまり「産出/投入」という式を用いるということです。

ただし何を作るのか、何を投資するのかは商品のジャンル等により当然異なります。例えばメーカーがある製品を生み出す場合、部品・資材・加工機を動かすエネルギー・労力などが投入に値します。鉄道会社なら、車両等の設備や労力が投入に値し、人の運搬というサービスが産出にあたるのです。

生産性の種類

ここまでで述べた通り、生産性にも種類がいくつかあります。細分化して色々なパターンで計算をすることで、現状の課題を見出すことにもつなげられます。「産出/投入」の式が基本であることを押さえて以下を見ていきましょう。

物的生産性・付加価値生産性

物的生産性は、「個数・大きさ・量」などに着目します。物量単位とすることで、物価の変動や技術力の向上などに伴う変化とは別に計算できます。

これに対し付加価値生産性は、「売上により入ってくる、金額ベースの価値」を単位とします。計算式の分子にそれぞれ物量あるいは金額を、分母に労働力(人数)や時間などを当てはめることで1人あたり、あるいは1時間あたりの産出量を導くことが可能です。

労働生産性・資本生産性・全要素生産性

計算式の分母に着目して、労働者数または労働時間も考慮し、「投入」として計算したものを労働生産性といいます。この数値が高ければ、少ない人数・少ない時間で多くのモノが生み出せているということを意味します。

資本生産性においては、「保有設備や機械」などを投入として計算します。つまりこの数値が高くなれば、少ない設備や機械で多くのモノを生み出せており、稼働効率等が優れていることを意味します。

最後に全要素生産性ですが、これは「労働力や資本、原料などすべての要素」を考慮して計算します。細かな問題点等をここから見出すことは不可能ですが、組織全体としての強みを把握できます。

例えば従業員の稼働数が多く、労働力の観点ではあまり効率的でなくても、その他労働時間や資本等の観点では優れた効率が実現されている場合、物的あるいは付加価値の生産性が高くなることはあり得ます。そうすると細かな問題点は抱えているものの、全体としてよい結果は出せているため、高い全要素生産性とできるのです。

生産性向上を考える際に押さえておきたいポイント

次に、生産性向上のために何をすべきか、押さえておくべきポイントについて解説していきます。

業務改善

まずは、無駄の削減に取り組むべきです。そして、そのためにも業務の可視化が大切です。

ここでおすすめなのがITツールの導入です。無駄の削減と業務可視化の両方に役立ちます。というのも、日々の業務で発生する単純な繰り返し作業などは、ITツールによって自動化することも多いのです。人の手では時間がかかることも、ツールを使うことで瞬時に完了できたり、効率を向上させたりすることもできます。

また、タスク管理やプロジェクト管理をツール上で行えば、視覚的にわかりやすい形に進捗状況を表せます。こうして可視化すれば、どの作業にどれほどの時間がかかっているのかがわかり、あまり意味のないことに人や時間を割きすぎていることに気づくことができます。同時に、ほかの従業員・上司に対する情報共有を行うツールとしても効果を発揮してくれるため、関連するさまざまな業務もスムーズに動かせるようになります。

環境整備

働き方や勤務時間に関するルールの整備、職場の設備など、環境を変えることでも生産性の向上は狙えます。例えば長時間の労働を強いた場合、製造等のための時間は多く取れるものの、実際に手を動かしている従業員は人間ですので、疲労も蓄積し、一人ひとりの作業能率はどうしても落ちてしまいます。従業員のモチベーションや集中力が高く維持できるよう環境整備することで、この問題を解決し、効率アップにもつなげられます。

さらに、長期的に見ても劣悪な環境は離職率が高くなり、ノウハウ・技術の蓄積が行われず、生産性を高めるのは難しいと言えます。

加えて、環境整備のためにできることとして設備投資やルールの改訂なども考えられますが、大掛かりな改善に取り組まなくても、ITツールを導入することで簡単に解決できるケースがあります。まずはツールを使って改善可能なことがないか、検討するとよいでしょう。

人材育成

ここまでで挙げた内容は、組織全体としての活動に注目していましたが、個々の従業員を育成することも重要な考え方です。

いきなり現場で稼働させ、経験のみで知識やスキルを身に付けるのではなく、あらかじめ教育を行ってから現場に入るということも視野に入れましょう。最初に教育コストはかかりますし、その効果を実感できるようになるにはしばらく期間を要しますが、長期的にはメリットの方が大きくなる可能性があります。

また、その後も新たな技術を習得する目的で研修等を行うなど、企業が教育に関する制度を整備することで、スキルアップを支援してあげると従業員と企業双方に効果的です。「目の前の仕事で手がいっぱい」という状況では、コストをかけてまでこうした取り組みを実行するのはなかなか難しいかもしれません。

しかしいつまでも対策を取らずに放置していたのでは、取り返しがつかない事態に陥る可能性があります。少しずつでも人材に目を向けた活動を行うようにしましょう。そうすることで一人ひとりの作業効率や質も上げ、ミスを減らし、効率のアップにつながります。

人材活用

個々の従業員に対する取り組みとしては、人材教育と並んで「適切な人材活用」も重要です。なぜなら各従業員にはそれぞれに異なる長所と短所が当然存在し、それぞれ最適な作業内容は違うからです。もちろんこれに完璧に配慮した分担は困難ですが、その分、必要に応じて強みを発揮できるような仕事内容に切り替えられる体制作りが大切になります。

適材適所に従業員を配置することは、直接的に効率を高められるだけでなく各従業員のモチベーションを高めることにもなり効果的です。なるべく仕事のしやすい場を提供し、もっとも力を発揮できる業務に取り組んでもらうことで、その分野に特化した優秀な人材に成長することも期待されます。

人材教育を行う過程で、個々のスキルや強みを知れることもありますので、人材教育と人材活用は双方を実施することで相乗効果が得られます。

本記事で説明した生産性向上策をすべて一挙に始めることは、なかなか難しいかもしれません。しかしこれからも長く企業を存続させるためにも、できることから少しずつ実践していくよう、心掛けてみてください。

まとめ

生産性は投入した労働力や労働時間、原材料等に対する産出量で算出されます。そのため、単純な売上だけに着目するのではなく、効率の良さに着目しなければなりません。そこで無駄な労働時間を減らし、少ない人材でも多くのモノが生み出せる環境を整備することが求められます。それと同時に、個々の人材に目を向け、教育と適切な業務の振り分けも行いましょう。

なお、環境整備や業務改善によって生産性を高める上では、ITツールの利用が有効です。
「Asana」を利用すれば業務の可視化、最適な形での管理ができるようになり、生産性向上にも役立つでしょう。初めてこういったツールを導入するという場合には抵抗があるかもしれませんが、わかりやすい操作性とデザイン性が特徴であるため、運用で困ることも少ないでしょう。

企業が本格的な運用を行うのであれば、もちろん有料プランに申し込むことも想定されます。そうした選択肢も考慮しつつ、まずは無料プランや試用期間を活かし、実際に触ってみることがおすすめです。

https://asana.com/ja

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