デジタルシフトとは?DXとの違いも解説

 2021.06.17  ワークマネジメント オンライン

ビッグデータやAIなどデジタル技術の革新が進む近年では、企業においても「デジタルシフト」が求められるようになってきています。そこで本記事では、デジタルシフトの概要やDXとの違い、またデジタルシフトを行う際のポイントについて解説します。

デジタルシフトとは?DXとの違いも解説

デジタルシフトとは

IT・ICTが一般社会において普及し、誰もがスマートフォンやPCなどの情報端末を持つようになった今、消費者の購買活動も昔とは大きく異なったものになっています。

例えば、消費者観点から見てみると、ネットショッピングの利用などはその最たるものです。また企業も、マーケティングの主戦場を従来のマスメディアからネット市場に移行しつつあります。近年、子どもの将来の夢に「ユーチューバー」がランクインしているのも、そうした時代の情勢が反映された結果と言えるでしょう。

このような時代において、企業は今まで以上にITを活用する取り組み、すなわち「デジタルシフト」が求められています。デジタルシフトとは経営やマーケティング、生産活動などを筆頭に、企業のあらゆる活動においてデジタル化を取り入れることを指します。最近の事例でいえば、コロナ禍の影響で急速に普及した業務のオンライン化やリモートワークも、デジタルシフトの1つです。

従来オフィスに足を運んで行っていた業務は、今ではオンラインを介して処理されるようになりました。同僚との情報共有や意見交換も、メールやチャット、ビデオ会議などのコミュニケーションツールにて行われることが増えつつあります。対面するのが主流であった営業業務さえも、今やリモート化が進んでいます。

このような新しい働き方が「ニューノーマル」になりつつある中、デジタルシフトの流れはより一層加速しているのです。

デジタルシフトとDXの違い

デジタルシフトと似たような言葉に、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉があります。こちらも「デジタル化」と言われるように、従来アナログに行われていた事柄をデジタルに移し替えるという意味で使われます。

DXとデジタルシフトの境界に明確な区分はありません。デジタルシフトは主に業務やサービスのデジタル化など、企業活動に限定した領域で語られることの多い語です。対してDXは、スマート家電(IoT家電)を私生活で購入して楽しむなど、日常生活レベルのデジタル化までをも含んだ、広義的なニュアンスで使われることが多いようです。

このように、語義には若干の違いこそあるものの、一般的にはどちらも共通して「デジタル化」を意味する語と捉えられています。それゆえ普段の会話において、DXとデジタルシフトの定義を明確に区別し使っている方はほとんどいないでしょう。そうした意味では、DXとデジタルシフトの違いは非常に曖昧であると言えます。

デジタルシフトが求められている背景

世間一般におけるICTの普及とともに、デジタルシフトはその重要度を増しています。近年では国民一人ひとりがスマートフォンを個人所有し、いつでも場所を問わずインターネットに接続して、容易に情報を受発信できるようになりました。これにより情報格差が縮小し、インターネット上の動向が市場全体に影響を与えるまでに変化しています。

とりわけコロナ禍においては、長引く外出自粛要請で外出もままならない中、ゲーム・電子書籍・動画などのデジタルコンテンツやフードデリバリーといった、家にいながらオンラインで享受できるサービスへの需要、いわゆる「巣ごもり需要」が高まっています。

また日本は、ほかの主要先進国に比べて労働生産性に劣ることが長年問題視されていました。その一因として指摘されているのが、ITツールの活用の遅れです。このような情勢を踏まえて、政府は2021年9月に「デジタル庁」の開庁準備を進めるなど、国を挙げてデジタル化への取り組みを進めています。

このように日本では、多くの消費者がデジタル化やオンライン化にニーズを求め、さらには労働生産性や業務効率性の向上も急がれているのです。こうした状況にある中、企業が今後デジタルシフトに力を入れていくことは当然の流れと言えるでしょう。

デジタルシフトを行う際のポイント

企業は今後、さらなるデジタルシフトへの取り組みが求められています。しかし、デジタルシフトに取り組む際は、いくつか注意すべきポイントもあります。

以下では、デジタルシフトを行う際のポイントについて、具体的に解説していきます。

明確なターゲティング

デジタルシフトを行う際は、まず明確なターゲティングを心がけなくてはなりません。いきなりすべての業務やサービスをデジタル化しても、従業員やユーザーがその変化についていけず、逆に業務やサービスのユーザビリティを損なうリスクが考えられます。

そのため重要なのは、「自社の業務やサービスの何をデジタルシフトすべきか」をよく吟味することです。業務上の効率性やユーザーのニーズなどを踏まえてよく考え、優先順位を付けつつ段階的に進めていく必要があります。

また、一口に「デジタル化」といっても、その方法はさまざまです。例えばマーケティングにおいても、インターネット広告にはリスティング広告・バナー広告・動画広告・SNS広告など多様な方法や媒体が存在し、マーケティングの目的やターゲット層に合わせて使い分ける必要があります。

つまり、とりわけ顧客サービスの分野でデジタルシフトを活用するためには、ターゲット層を事前に明確化することが大切です。それに合わせた領域や方法でデジタルシフトを行うことで、より高い効果が望めるのです。

To-Be発想

大企業を中心にデジタルシフトが進む一方で、その取り組みが停滞している企業も多く存在します。その理由はさまざまですが、主に「業態がデジタル化に適さないから」「技術的なノウハウがないから」「導入する資金的余裕がないから」「目の前の業務に追われて、取り組みに割く時間的・人的コストがないから」などが考えられます。

確かに、世の中にはデジタル化に適さない業態があることも事実です。それは仕方がないとして、そのほかの理由はどうでしょう。企業には各々苦しい事情があり、デジタルシフトはそうした企業に対して、一時的に大きな負担を強いるかもしれません。しかし、その点を憂慮して必要な取り組みをしなかった場合、長期的に見て損となることもあり得ます。

どのようにデジタルシフトを進めるべきなのか、デジタルシフトをなぜ進めるべきなのかなど考える際は、「To-be発想」を意識することをおすすめします。

To-be発想とは、「将来、自分がどんな姿であるべきか/ありたいか」という将来像から逆算して、目の前の課題を発見・解決していく思考法です。現在直面している問題をどう解決すべきか考える、いわゆる「As-is発想」とは対照的な考え方と言えます。

従来の方法を大きく変えるデジタルシフトは、短期的にはマイナスに働いてしまうこともあるかもしれません。しかし、「To-be発想」の観点で考えたとき、それが将来的なプラスにつながっているのであれば、検討の余地はあるはずです。これから真に取り組むべき課題を明確化するためには、こうした戦略的な視点を持つことも重要でしょう。

PDCA

デジタルシフトに初めて取り組む企業にとって、その導入は手探りでの試行錯誤となるかもしれません。また、デジタルシフトによる企業への恩恵として、膨大なビッグデータを取得できることが挙げられますが、そのデータを効率的に運用するうえでも、効果測定と改善を絶えず継続していくことが必要です。

このようにリアルタイムに仕事を回しつつ、業務効率化や労働生産性の向上を目指すフレームワークとして、「PDCAサイクル」という進め方があります。「PDCA」とは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字を取った名称です。

PDCAにおいては、まず問題の特定・解決に向けて計画を立てることからスタートです。次に、その計画を試験的に運用し、結果を分析・評価します。試験運用がうまくいかなければ、問題点を洗い出し改善したのち、再び試験運用し、うまくいったら本格的な実施へと移行します。

PDCAで大事なのは、この4つの流れを循環させていくことです。つまり、計画の実施後も常に改善点を探す試みは継続して行い、それを逐一業務に反映していくことが求められます。デジタルシフトに向けた取り組みそのもの、あるいはデジタルシフト後のデータ活用においても、PDCAのフレームワークは役立つことでしょう。

まとめ

本記事では、デジタルシフトの概要やポイントについて解説しました。これからの時代、日本企業はデジタルシフトと真正面から向き合っていく必要があります。その際は、闇雲に導入するのではなく、優先順位を定めて段階的に進めていくことがおすすめです。

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