プロジェクト管理におけるフレームワークとは?その種類や特徴を解説

 2021.12.22  ワークマネジメント オンライン

プロジェクトをスムーズに進めるためには、知識とスキルを持ったプロジェクト管理者が必要です。プロジェクト管理は、ただ単純に進捗管理をするだけでなく、よりよい成果物の提供によって企業価値を高めることを意識しなければいけません。そこで本記事では、プロジェクトを成功に導くために有効な概念やフレームワークなどをご紹介します。

プロジェクト管理におけるフレームワークとは?その種類や特徴を解説

プロジェクト管理とは

「プロジェクト管理」とはプロジェクトが円滑に進むよう、ヒト・モノ・時間・予算・ICTなど、あらゆるリソースを適切に扱いマネジメントすることを指します。そのためにはさまざまな知識やスキルが求められるため、プロジェクト管理に役立つフレームワークなどを活用するのが効果的です。

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プロジェクト管理を進めるうえで役立つフレームワーク6選

以下では、プロジェクト管理を行ううえで役立つフレームワークを6つご紹介します。これらの枠組みに沿って分析・管理を行うことで、ムダ・モレなどを最小限にとどめ、円滑な進行が可能になります。

PMBOK

「PMBOK(ピンボック)」とは「Project Management Body Of Knowledge」の略で、「プロジェクト管理の教科書」とも呼ばれるものです。2021年12月現在で第7版まで発表されており、プロジェクトの流れやプロジェクト管理の考え方などが記載された、プロジェクトを通してビジネス上の価値を実現するためのガイドです。

従来のPMBOKでは、スムーズに成果物を作るために「Quality(品質)」「Cost(費用)」「Delivery(納期)」からなる「QCD」を重視し、「立ち上げ」「計画」「実行」「監視・制御」「終結」という5つのプロセスを定めていました。

しかし、成果物を作るだけでは現代の市場ニーズに応えることは難しいため、第7版では企業価値を高めるべく、「Project Management Principle(プロジェクトマネジメントの原理・原則)」に基づく大幅な再編成がされています。また、各プロセスでは「品質管理」「調達管理」など、10種類の区分に関するマネジメントが求められていましたが、その概念もなくなり、「チーム」「曖昧さ・複雑さ・変動性などの不確実性への対処」など8つの行動領域に変わっています。

ゴールが「成果物の作成」から「企業価値の向上」に変わったことで、従来のプロジェクト管理方法の見直しにも役立つでしょう。

CCPM

「CCPM」とは「Critical Chain Project Management(クリティカルチェーンプロジェクト管理)」の略で、各タスクのバッファを一元管理するプロジェクトマネジメント手法をいいます。

各タスクのバッファを1つずつ設定するのではなく、プロジェクト全体としてのバッファを設けることが特徴です。これにより、1つのタスクが遅れたとしても別のタスクで遅れを取り返せるため、プロジェクト全体としての期限の遅れを抑えられます。「前工程のタスクが遅れているので、後工程のスケジュールがすべて押してしまう」といった事態も回避できるでしょう。

また、全体的な進捗率をグラフ化すれば、残りのバッファが把握しやすくなる点もメリットです。全体の進捗を妨げているタスクも把握できるため、次のプロジェクトを管理する場合に役立つでしょう。

PPM

「PPM」とは「Project Portfolio Management(プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント)」の略で、社内のプロジェクトをまとめて管理するという考え方です。1つのプロジェクトだけでなく、自社のすべてのプロジェクトを一元管理し、それぞれ優先順位を付けていくことで、組織としての戦略・ビジネス目標の達成を目指します。

「PPM」と聞くと、「Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」のほうを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは経営資源の配分を最適化するための考え方で、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメントとは異なります。

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントには、社会貢献性や各製品・サービスの相互作用、自社のブランド性が考慮されず、現時点での市場シェアでしか評価されないという欠陥があります。しかし、自社の製品・サービスを「問題児(育成するもの)」「花形(現状維持するもの)」「金のなる木(収益を回収するもの)」「負け犬(撤退するもの)」に大別し、どこに投資するかを見極めるというシンプルな構造がゆえに長年親しまれています。

P2M

「P2M(Project & Program Management)」とは、先述したPMBOKなどに日本独自の価値観を加えた、プロジェクトマネジメントのガイドを指します。日本企業の競争力が低下していることを受け、2001年に経済産業省の委託のもと、財団法人エンジニアリング振興協会によって発行されました。

P2Mでは企業価値を高めるために、複数プロジェクトを管理することの必要性をはじめ、「使命達成型職業人」など精神論にも触れているのが特徴です。

ICB

「ICB」とは「Individual Competence Baseline」の略で、欧州を中心に普及している、国際プロジェクトマネジメント協会(IPMA)がプロジェクトマネージャー資格の基準として制定したものです。

具体的なプロジェクトマネジメントのプロセスではなく、プロジェクトマネ―ジャーの知識・経験・資質といったコンピテンシー(能力、行動特性)に重きを置いていることが特徴です。「コミュニケーション」「倫理感」「創造性」「交渉」など、全部で46のコンピタンスエレメント(要素)で構成されています。

スクラム(アジャイル開発)

「アジャイル開発」とは、主にソフトフェア開発の現場で使われる概念です。「Agile(俊敏な、素早い)」が意味する通り、より迅速にリリースするために、顧客とコミュニケーションを取りながら柔軟にブラッシュアップを繰り返していきます。

そのため、プロジェクト管理者が注力すべきタスクは、顧客との折衝です。アジャイル開発では、最初から完全な形の成果物を出すことはできないので、ある程度の余白があることについて必ず合意を得ましょう。また、ゴールがあいまいになりがちなので、「何をもってそのプロジェクトが完了するのか」についても、あらかじめ明確にしておく必要があります。

「スクラム」は、アジャイル開発におけるスタンダードな進め方で、チームで積極的にコミュニケーションを交わしながら、それぞれの役割を果たしていく方法です。スクラムでは、システムの設計~リリース後の振り返りまでを通常1~4週間で行います。スピーディに進められるので、短期間のプロジェクトなどに向いています。

フレームワークの選び方

上記でご紹介したフレームワークは、使いどころをきちんと見極めることで、より効果を発揮します。たとえば、「まだ全体像が漠然としているので、顧客と相談しながらプロダクトを開発する」「途中で仕様変更する可能性が高い」というプロジェクトの場合、アジャイル開発が向いているでしょう。

長期のプロジェクトであれば、納期のバッファを最後に設けるプロジェクトマネジメント手法のCCPMがおすすめです。また、5W2Hやロジックツリーなど、よく知られているフレームワークを適宜用いるのもよいでしょう。いずれにせよ、プロジェクトの内容やフレームワークの性質などを考慮し、状況に適したものを選定することが大切です。

プロジェクト管理に失敗しないためのポイント

プロジェクト管理に失敗しないためには、以前のPMBOKでも触れられていたQCD、すなわち品質管理・スケジュール管理・予算管理の3点を最低限意識することが大切です。ただし、それだけでは「成果物を納品する」ことがゴールになってしまいがちです。成果物の納品を通して、企業価値を高めることも重視してください。

まとめ

プロジェクトを成功に導くためには、プロジェクト管理者の存在が欠かせません。スケジュールとタスクの消化に追われるのではなく、プロジェクト全体でバッファを設けたり、アジャイル開発を用いたりすることで、よりよい成果物の達成につながります。PMBOKやCCPMなどの知識をしっかりと身につけておくと、なおよいでしょう。

また、プロジェクト管理を効率的に行う方法として、プロジェクト管理ツール「Asana」の導入もおすすめです。Asanaでは、プロジェクトに関する一連のデータを集約できるので、プロジェクトの内容の整理や進捗管理がしやすくなります。フレームワークの選定と併せて、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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