バーンダウンチャートとは?意味やメリット、作り方のポイントを解説

 2020.05.22  ワークマネジメント オンライン

課題の進捗や達成状況の適切な管理は、プロジェクトを成功に導くためには欠かせない要素です。こうしたプロジェクト管理に役立つツールとして脚光を浴びているのが「バーンダウンチャート」です。

本記事では、バーンダウンチャートとは何なのか。その作り方やメリット、使い方について解説していきます。

バーンダウンチャートとは?意味やメリット、作り方のポイントを解説

バーンダウンチャートとは

バーンダウンチャートは、プロジェクトの期間と現存する仕事量の関係を、視覚的に捉えることを可能にしたグラフです。バーンダウンチャートは、タスクに細分化が可能で、作業の所要時間と期限を推定可能なすべてのプロジェクトにおいて利用できるツールです。ソフトウェアやシステム開発の分野ではおなじみの、実践的なプロジェクト管理に役立つチャートは、「設計→開発→テスト」といったタスクを繰り返し行う場合に非常に有効です。

このチャートでは、現存する仕事量(作業時間)を縦軸に、時間として日付を横軸にとります。通常は時間の経過とともに現存する作業量が減少していく右下がりのグラフで、実際のマネジメント現場においては、プロジェクト完遂までに必要な作業量を判断するために使われています。

バーンダウンチャートの意味

このチャートは、当初の計画と現時点の進捗状況がどれくらい剥離しているのかを視覚的に表現します。線が下に近づくほど残りの仕事量が少ないことを意味し、線が一番下に到達するとすべての仕事が終了したことを意味します。

グラフ上で表される線の間の距離は、良くも悪くも計画と現実の差を表していて、距離が離れていればいるほど、計画どおりに物事が進んでいないことになります。グラフの傾きは進捗のスピードを表し、グラフが横ばいに近づくほど進捗が停滞していることを表しています。

バーンダウンチャートのメリット

プロジェクトにおいてこのチャートを利用すると、残された期間と必要な作業量の関係を視覚的に確認できるようになります。また計画と実際の進捗具合との乖離も明確になります。

また、このチャートはプロジェクト完遂後のフィードバックを行う際にも有用です。プロジェクト進行中の新たな課題や進展の停滞がグラフで表されるため、プロジェクトの構想的な問題や、チームに内包される根源的な課題の発見にもつながります。

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バーンダウンチャートの3つの線

チャート上では実績線、計画線、理想線の3つの線が使用されます。これらの線の位置関係から、プロジェクトの進捗状況や課題の有無を読み解くことが、このチャートを利用するうえでの肝になる部分です。以下でそれぞれの線が示す意味について、くわしくご説明しましょう。

実績線

実績線は、仕事の実際の進捗具合を、現在残っている仕事量で示す線です。実績線は、すべての仕事量から現在までに終了した仕事量をマイナスすることで導き出されます。現実の進捗具合を残りの仕事が完了するまでの作業時間として表すことが特徴です。

計画線

計画線は、プロジェクトを開始する前に設定したそれぞれのタスクが計画どおりに進んだ場合を表す線です。この線と実績線の乖離の大きさは、計画と進捗のズレを表します。実績線が計画線の右上にいくほど進捗が停滞していることを意味し、2本の線が近づいていればいるほど、プロジェクトは計画どおりに進んでいることを意味しています。

理想線

理想線は、すべての仕事量をプロジェクトに与えられた時間で平均したものです。理想線と計画線を比較することにより、計画の妥当性を確認することが可能です。理想線自体はあくまで進捗具合の平均を示すためのもので、実際の仕事を理想線に合わせて進める必要はありません。

バーンダウンチャートの作り方

バーンダウンチャートの作成に当たっては、仕事の細分化を行い、それぞれの仕事量や所要時間を推定する必要があります。チャートはExcelなどの表計算ソフトやプロジェクト管理ツールで作成可能です。

表計算ソフトでチャートを作成する場合、まず理想線、計画線の数値を日付別に示す表を作成します。

理想線は、すべての仕事量を与えられた日数で平均し化したものなので、チャート上ではプロジェクト開始時と完了時、それぞれの仕事量を結ぶ直線で表されます。

計画線は、それぞれの仕事が割り当てられた期日までに終了した場合の値をグラフ化したものなので、それぞれの仕事の難易度やスタッフの熟練度、仕事を実践するうえでの障壁などの要素が考慮された数値を表に入力します。

実績線は、すべての仕事量から現時点までに終了した仕事量をマイナスした数値をグラフ化したものです。そのため、ほかの線とは異なり、毎日の作業終了後に値を入力します。

Excelには表をグラフ化する機能が備わっているので、比較的簡単にチャートを作成可能です。ただ、表計算ソフトの扱いが苦手な方や、手間をかけたくないという方には、プロジェクト管理ツールの導入をおすすめします。最近は日本企業が手がけるプロジェクト管理ツールも増えていますが、海外発のツールの中には「Redmine」のようにすべての機能を無料で使えるものもあるので、まずはこうした無料ツールを試してみてもいいでしょう。プロジェクト管理ツールを導入すると、チャート作りの自動化が可能です。ツールによりデフォルトで機能が実装されているタイプもあれば、プラグインとしてインストールするタイプもありますので、自社の環境や機能に応じて検討してみるといいでしょう。

バーンダウンチャートを使うときの注意点

バーンダウンチャートは、プロジェクトの進捗具合を一目で把握できるため、プロジェクト管理に大いに役立ちますが、誤った使い方をするとプロジェクト管理に悪影響が出る場合もあるので注意が必要です。

バーンダウンチャートは目安のひとつとして使う

プロジェクトの進捗具合が一目でわかるところがバーンダウンの素晴らしいところですが、これだけでは判断することのできない情報もあります。例えばメンバーのモチベーションや、チームの雰囲気といった要素をグラフで量ることは不可能です。さまざまな情報を基に多角的な分析を行い、ビジネスの発展につなげることが重要なことであり、チャートはプロジェクト管理に貢献する目安のひとつに過ぎません。計画どおりにプロジェクトを進めることが目的にならないように注意しましょう。

タスクをできるだけ正確に見積もれるようにする

タスクの見積りに正確さを欠いてしまうと、いざ仕事を始めてみると理想線・計画線と実績線が大きく剥離してしまうことがあります。これは往々にしてプロジェクトの管理者が単独で見積りを行うことに起因する問題ですが、打開策はあります。各メンバーがプロジェクトの計画段階から参加すれば、多くの意見がチャートに反映され、より正確な見積りを行うことが可能です。多くのメンバーが計画段階からプロジェクトに関わることで、実際にプロジェクトが動き出してからもタスクの詳細化や問題の迅速な発見・解決につなげることができるでしょう。

また、タスクを正確に見積もるためには「作業完了」の定義をメンバー間でしっかり確認しておくことが大切です。チーム内でこの認識が異なると、仕事量の推定が不確かなものになり、適切なチャート運用を困難にします。タスクごとにグループ分けしてリーダーを選び、作業完了のチェックを担当させるのもひとつの方法です。

まとめ

バーンダウンチャートには、プロジェクトのスムーズな進行に必要な多くの情報が含まれています。プロジェクト管理者に求められるのは「チャートを読み解く能力」、そして「データを運営に活かす能力」です。プロジェクトの現状を正確に把握し、今後の成功につなげるためのツールとして導入してみてはいかがでしょうか。

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