急成長企業の特徴・共通点は? 人材育成や生産性の高さなどポイントを解説

 2022.08.19  ワークマネジメント オンライン編集部

会社が成長フェーズに入り、これから自社の売上や規模を大きくしたいと考えている経営者の方も多いのではないでしょうか。短期間で大きく売上や利益を伸ばしている急成長企業には、共通の特徴があります。本記事では、急成長企業の定義や共通する5つの特徴をご紹介します。本記事を参考に、ぜひ自社の成長に役立ててください。

急成長企業の特徴・共通点は? 人材育成や生産性の高さなどポイントを解説

急成長企業とは?

急成長企業の定義として明確な基準はありませんが、売上高や企業規模の大きさを示す、総資本の成長率に着目するのが一般的です。成長率の指標となるのは、売上高成長率や総資本増加率があり、それぞれを算出することで企業の売上と規模の成長度合いを確認できます。売上高成長率は「(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高×100」、総資本増加率は「(当期総資本−前期総資本)÷前期総資本×100」にて計算できます。

ただし、総資本増加率が高ければよいというわけではなく、増加率を上げた要因を考えることが大切です。借入金が増えていたり、不良在庫を抱えすぎていたりする場合でも増加率は高くなるため、なぜ増加率が上昇したのかを見極める必要があります。 また、売上高成長率が高い場合には、利益がしっかりと出ているのかを確認しなければなりません。売上高の成長率が高くても、利益が残っていなければ赤字になる可能性もあります。利益が伸びているかどうかについては、経常利益増加率から判断でき、「(当期経常利益-前期経常利益)÷前期経常利益×100」で算出します。
生産性向上のためのたった5つの施策
テレワークを成功させる9つの導入ステップ

急成長企業に共通する5つの特徴

急成長企業の特徴として、重要な項目は次の5つです。

  • 成長市場で優位性がある
  • 人材育成に力を入れている
  • 明確なミッション・ビジョン・バリューがある
  • 顧客の方向に向いている
  • 生産性が高い
急成長企業は十分な競争力と、整備された社内体制によって収益を上げています。以下、各特徴について解説します。

成長市場で優位性がある

急成長企業に共通する特徴として、成長市場で優位性があることが挙げられます。成長市場とは、成長途上であり今後も市場規模が大きくなっていくと予想される市場のことで、時代に適合したビジネスです。このような成長市場で優位性を確保するためには、市場形成の初期から参入していることが重要な要素となります。トレンドを読み、市場への先行投資を行うことで、市場の成長とともに優位性を獲得していきます。

反対に、市場が成熟し切っている状態で参入する場合は、競合優位性があるのかを見極めなければ優位性の獲得は難しいでしょう。市場規模が大きく成熟した市場への参入は競争に有利になることもあり、市場の課題を客観的に分析できるので、解決案をもった状態で市場へ参入することが可能です。自社の強みと市場の特性を理解し、十分な優位性をもてるのかを検討する必要があります。市場の成長フェーズを測る指標としてプロダクトサイクルがあり、参入を決める際の参考になります。

人材育成に力を入れている

急成長企業の特徴としては、人材育成への注力も挙げられます。急成長企業には離職率が高くなりやすい要因が多く潜んでおり、主力となる人材が離脱するおそれもあります。人材流出はビジネスの停滞や失敗につながることから、経営者は離職を抑えるための施策を講じることが必要です。

急成長企業は短期間で急激に売上高が成長している企業であり、成長スピードに人材が追いつけていないことも考えられます。人材育成を行う体制を整えていれば、社員の対応能力を高められ、キャパオーバーによる離職を防止することが可能です。 また、業務が忙しくなることで新入社員の教育がままならず、すぐに即戦力としてビジネスの場へ放り出されることも、離職率を高める要因です。これらの課題へ対応するためには、OJTなどの体制を整えておく必要があります。

明確なミッション・ビジョン・バリューがある

急成長企業には、明確なMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が設定されており、社内全体に浸透しているという特徴があります。MVVは社員一人ひとりが行動する際の指針となるため、これらが明確であれば組織の方向性が統一され、効率的にビジネスを進められます。

社員がいくら優秀であっても、力を注ぐ方向性が間違っていれば成果は出にくく、成長は期待できません。ミッションなどは社員に浸透していなければ意味がなく、社内共有を徹底する必要があります。社員へ浸透させるには、1on1ミーティングで丁寧に説明したり、昇給などの材料となる評価基準へ落とし込んだりするのが効果的です。個人目標などとして行動へ落とし込むことで、着実に社員へ意識させられます。

顧客の方向に向いている

なお顧客目線とは、顧客の立場で物事を考えるものの、決して顧客のいいなりになるという意味ではありません。明らかに理不尽な要求にまで応える必要はなく、場合によっては取引を断ることも大切です。限度を超えた要求を行う顧客への対応は時間の浪費であり、取引によって得られる企業の利益も限定的であるうえ、ほかの優良顧客への対応品質が落ちてしまったり、対応時間が削られてしまったりと、成長の基盤となるリピーターを失うことにもつながります。

正しく顧客目線の経営を行うには、調査によって集めたデータに基づいてニーズを把握し、適切なマーケティングを展開したり、製品やサービスへ反映したりすることが重要です。自社の製品やサービスの特徴と、顧客の求めることをフィットさせ、より訴求力のある見せ方でマーケティングを優位に進めることがポイントです。

生産性が高い

急成長企業は、生産性が高いという特徴もあります。無駄なものにお金を払うことなく、必要なものだけに絞って支払いや投資を行うことで、費用対効果を高めています。特に広告費と残業代は、無駄な出費の代表ともいえるものです。

広告はターゲティングをしっかりと行い、見込み客へアプローチすることで高い効果が見込めるものの、出稿費用も高くつきます。現代においては、SNSや動画配信サービスを使ったマーケティングが主流であり、広告宣伝費をかけずにアピールが可能です。

また残業が発生すると、長時間労働によって社員の生産性が下がっているにもかかわらず、通常の人件費よりも高額な残業代を支払わなければなりません。人手が足りないのであれば、残業代にあてるお金を追加で1人雇う費用に回して、社員を増やすほうが生産性は高まり費用対効果も上がります。業務量をさばき切れないことで発生する残業を減らしたいなら、業務効率の見直しが必要です。

業務効率を改善するには、ツールやシステムの導入が有効であり、多くの急成長企業が効率化を進めています。たとえば、仕事を一元管理できる業務管理ツール「Asana」を導入することで、仕事に直結しない会議やルーチンワークに取られる時間を削減可能です。

まとめ

売上高成長率や総資本増加率が高い急成長企業には、共通する5つの特徴があり、それらを自社へ適用することで効果が見込めます。社内体制としては、ビジョン・ミッションの浸透により、組織の向かう方向をひとつにまとめ、人材教育や業務効率の改善によって生産性を高めることが必要です。したがって採用の際は、自社のビジョンに共感できる人材であることを重視します。

業務効率の改善では、本来の業務であるスキルを活かした仕事や、創造性を必要とする仕事などへの時間を確保することが重要であり、それには業務管理ツールの「Asana」の導入が最適です。「Asana」を導入することで、日々の定型業務やコミュニケーションを円滑に行えます。

テック長沢、M&Aを含めた急成長で生じた組織のムダを「Asana」で解消

RECENT POST「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の最新記事


DX(デジタルトランスフォーメーション)

日本の食品業界が抱える課題とは? 課題を解決に向けた今後の展望

DX(デジタルトランスフォーメーション)

成果を出せる人事部門の生産性向上術について

DX(デジタルトランスフォーメーション)

【人事制度の見直し】改定成功のポイントや手順を解説

DX(デジタルトランスフォーメーション)

業務担当者が知っておきたい業務プロセスのポイントについて

急成長企業の特徴・共通点は? 人材育成や生産性の高さなどポイントを解説
New call-to-action

RECENT POST 最新記事

ブログ無料購読のご案内

RANKING人気記事ランキング