エモーショナル・リーダーシップとは?リーダーが備えるべき能力も解説

 2022.06.08  ワークマネジメント オンライン編集部

組織において重要なポジションに就けば、リーダーとして全体を統括・統率することが求められます。リーダーシップを発揮し、よき指導者となるためには、どうすればよいでしょうか。この記事では、リーダーシップスタイルの分類や、必要なスキル「エモーショナル・インテリジェンス」について説明します。

エモーショナル・リーダーシップとは?リーダーが備えるべき能力も解説

エモーショナル・リーダーシップとは

エモーショナル・リーダーシップは、ダニエル・ゴールマンが提唱した行動モデルです。このモデルは「リーダー自身の感情の認識とコントロール」といった内面の特性に着目したものであり、社会制御行動と自己制御行動によって定義づけられます。

社会制御行動は、自分自身と社会の外面的な関係を認識する「社会認識行動」と、それをコントロールする「関係管理行動」から成り立ちます。これに対し、自己制御行動は「自己認識行動」と「自己管理行動」から成り立ち、自分自身の感情や意欲といった内面を観察し、コントロールするものです。

これらの要素から、リーダーは自分が置かれている外部環境と自身の内面にあるギャップを認識し、解消するための行動をとることが求められます。

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ダニエル・ゴールマンによる6つのリーダーシップスタイル

リーダーシップと一口に言っても、そのスタイルにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。リーダーシップをとるうえで、まずは自分自身の特性や感性を知ることが重要です。
ダニエル・ゴールマンが提唱するリーダーシップスタイルは、6種類に分けられます。

ここからは、それぞれのリーダーシップの概要を説明します。自分に合ったリーダーシップを見極め、状況に応じてスタイルを使い分けていきましょう。

1. ビジョン型リーダーシップ

ビジョン型リーダーシップは、リーダーが強い信念や理想を持ち、メンバーを共通の夢や目標に向かわせるスタイルであり、特に急成長期や変革期において有効です。ゴールを設定する一方で、基本的に達成までの過程・方法はメンバーの自主性が尊重されます。共通目標をチームや組織全体で目指すため、メンバーの帰属意識を高める効果があります。

一方でリーダーのビジョンが共感されにくいものであったり、常に高圧的な態度をとっていたりすると不満が生じ、効果を上げることができません。リーダーが現場状況に精通していて、誰もが納得できるビジョンを語れる程度には専門性を身につけている必要があります。

2. コーチング型リーダーシップ

コーチング型リーダーシップは、リーダーが自分の考えを押し付けるのではなく、メンバーの要望を聞きつつ組織全体としての目標へ導くスタイルです。知識や配慮を十分に備えたリーダーがメンバー一人ひとりと向き合い、それぞれの長所や特徴を把握することが求められるため、対話を重要視します。

コーチングにより適切な人員配置や環境づくりを行うことで、メンバーの潜在能力を引き出し、モチベーションを高められます。一方で、コーチとしての資質を求められるリーダーへの負担が大きく、短期的には成果を出しづらいスタイルでもあります。

3. 関係重視型リーダーシップ

調整型、親和型と呼ばれることもある関係重視型リーダーシップは、メンバー間の結びつきを重視するスタイルです。メンバーの感情や調和に重点を置くため、チーム編成時に有効であり、人間関係が悪化している場合における関係の改善が見込めます。

メンバー間のつながりは強くなりますが、感情を重視しすぎたり対立を恐れすぎたりすると目標達成が難しくなってしまいます。そのため、このスタイルでチームの関係を強化し、ビジョン型スタイルで目標に推し進めるなど、あわせて使い分けるのが望ましいでしょう。

4. 民主型リーダーシップ

民主型リーダーシップでは、メンバー一人ひとりの意見を共有して意思決定します。結論を出すまでのプロセスにおいては、リーダーが引き出す結果よりも、合意に至るまでの過程や個人の意見が重視されます。幅広いアイディアを集めることができ、創造性も高まることから、行き詰まった状況を打開するうえで有効です。

このスタイルでは、必ずしもリーダーが先頭に立つことはなく、全員から意見を引き出して解決へ導くため、リーダーだけで結論を出すことはありません。

ただし、このスタイルは各メンバーに高い専門性や知識を必要とします。また、決定までに時間がかかるため、緊急の対応にこのスタイルを適用するのは困難です。

5. ペースセッター型リーダーシップ

ペースセッター型リーダーシップは、リーダーが率先して成果を上げてメンバーへの手本となるスタイルです。メンバーはリーダーが行えるレベルの目標を設定し、全体のパフォーマンス向上を図ります。

このスタイルを成功させるためには、まずリーダー自身が高い成果を出し、さらにメンバーがそれに追随する能力を備えている必要があります。

メンバーはリーダーと同じハイレベルの成果が求められるので、時に大きなプレッシャーがかかり、メンバーが失敗した際にはリーダーのフォローが求められます。

リーダーがすべて一人で行っているとメンバーの成長につながらず、メンバーへの思いやりが欠けていればチームが置いてけぼりになるため、ビジョン型や関係重視型と併用するとよいでしょう。

総じてチーム全体のレベルが高くなければ実現が難しい一方で、メンバーを奮起させたい場合や、高い目標の達成を要する際には有効なスタイルです。

6. 命令型リーダーシップ

指示型、あるいは強制型とも称される命令型リーダーシップは、リーダーによる提示された目標や、具体的な指示にメンバーが従うスタイルです。リーダーの指示に沿っていればよいため、各メンバーには高いレベルの知識やスキルが必ずしも要求されません。

リーダーはメンバーに詳細な説明をせず、すべての状況を把握して速やかな命令を下します。

意思決定が迅速なため、グループで話し合う余裕がない緊急時において有効なスタイルです。しかし、各メンバーのモチベーションや関係が悪化しやすく、創造性を育てることも困難なため、このスタイルを継続していると組織の崩壊を招きやすく、非効率的であると言えます。

リーダーに必要な能力「エモーショナル・インテリジェンス」とは

近年、リーダーに必要とされる能力である「エモーショナル・インテリジェンス」が注目されています。エモーショナル・インテリジェンスの概要や、高める方法について紹介します。

エモーショナル・インテリジェンスはなぜ重要か

「Emotional Intelligence (EI)」、「Emotional Quotient (EQ)」としても知られているエモーショナル・インテリジェンスは、「心の知能」、「情動知能」と訳されます。エモーショナル・リーダーシップを提唱したダニエル・ゴールマンにより紹介され、人口に膾炙するようになりました。

エモーショナル・インテリジェンスは、自己や他者の感情を認識して理解・対処する能力です。必ずしも成果を追い求めるだけでなく、自身の感情をマネジメントする能力を高めることが、多様化するビジネス社会での成功で重要な概念とされます。

人間の持つ感情はビジネスに大きな影響を及ぼすので、目的の達成に向けて自分や周囲の感情をコントロールすることが必要になります。

エモーショナル・インテリジェンスを高める方法

エモーショナル・インテリジェンスは、自己認識、自己管理、社会的認識、関係性管理といった4つの領域から成り立ちます。

自己認識では、自分の内面を観察し、感情や自分自身について理解を深めることが求められます。さらに、自己認識した感情をマネジメントするのが自己管理であり、特にマイナスの感情を受け止め、どのようにポジティブな反応に変えていけるかが重要です。深呼吸してリラックスするなど、マインドフルネスにより自身の感情を管理しましょう。

社会的認識では他者の状況や感情への理解が求められるので、チームのメンバーに対して興味を持つことが大切です。関係性管理では、他者の思考や感情を受け入れ、良好な関係・環境を築くことによって、リーダーシップをより効果的に発揮することができます。

4つの領域からエモーショナル・インテリジェンスを高め、組織の要求に見合うリーダーシップを身につけましょう。

まとめ

この記事では、エモーショナル・リーダーシップの6つのスタイルや、リーダーに必要とされるエモーショナル・インテリジェンスについて紹介しました。

よいリーダーになるためには、自身の感情をマネジメントし、チームメンバーと適切なコミュニケーションをとってエモーショナル・インテリジェンスを高めることが重要です。

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