人事考課とは?人事評価との違いと制度の導入

 2020.08.20  ワークマネジメント オンライン

仕事に対するモチベーションの維持・向上、それによる労働生産性向上、さらに企業収益・利益、売上の増加、これらの観点から企業人事の重要性が見直されています。今では「人事の質」が「経営の質」へつながるといっても過言ではありません。また、新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワークを緊急的に実施した企業では、これからの人事のあり方が大きく問われています。

本記事でご紹介するのは、人事の基本とも言うべき「人事考課」についてです。そもそも人事考課とは何か?人事評価との違いは?など、気になる疑問を解消していきます。

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人事考課とは?

人事考課とは、社員ごとの成果や能力を公平に評価し、それに応じて適切な処遇をすることで企業と社員の良好関係を築き、さらには社員一人一人のモチベーション維持・向上に貢献するための評価制度です。また、人材の適材適所、昇進や昇給、効果的な能力開発や育成などの面でも活用されています。

人事考課と人事評価の違いについてですが、実は、ほぼ違いはありません。多くの企業がどちらも同じ意味として使用しており「人事考課=人事評価」と考えて差し支えないでしょう。ただし、厳密な違いを挙げるとすると、人事考課は評価制度におけるレーティング(査定記号づけ)の意味合いで使われる言葉です。また、人事評価というと「上司による主観的な評価(定性的評価)」という側面が強いことから、人事評価に偏りがちな企業では社員を適切に評価できずに、特定の社員のモチベーションが著しく低下している可能性があります。

 

人事考課の目的

人事考課により評価制度を導入する最大の目的は、「社員へのインセンティブ制度を拡充することで心理的エネルギーを誘発すること」です。インセンティブとはいわゆる賞与(ボーナス)や、成果に応じて付与する金銭的・物理的な待遇のことです。基本給与にプラスしてインセンティブがあることで、社員のモチベーションを大きく向上させ、心理的エネルギーを生み出すことで常にポジティブな気持ちで仕事に取り組めるという効果があります。

「インセンティブ制度を拡充すると経済的負担が増す」と懸念する声もあるでしょう。しかしインセンティブにより誘発される心理的エネルギーにより労働生産性が向上し、企業に対するエンゲージメントが増加し、各社員の行動を組織の方針に沿うように統率を図り、結果として競合優位性の原点を作ることができます。それが企業の収益・利益の源泉となるので、単純にお金がかかるということは考えない方が良いでしょう。

世界的にユニークな人事考課を実施しているGoogleでは、時として同じ業務を担当する2人の社員の間で報酬に100倍の差が付くこともあるそうです。(参考:うらやましい!Googleの人事評価と福利厚生 人事担当責任者が語る「社員を尊重する」ワケ

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この他、人事考課には次のような目的もあります。

企業への貢献度と評価制度の透明化

多くの社員は「自分は何のために仕事をしているのか?」ということ、そして「自分の仕事はどう評価されているのか?」ということを常に知りたいと思っています。つまり、企業への貢献度と評価制度の透明化を実施することで、社員は自分自身の仕事に対する意義を見出すことができ、さらに評価プロセスを可視化している企業に対する信頼感が増します。もちろん、評価制度に関しては機密事項もあるため全てを公表するわけにはいきません、どういったプロセスで評価されているかなどの透明化を進めることで企業と社員のエンゲージメントは確実に向上します。

社員ごとの能力開発・スキル向上

インセンティブの付与方法にも種類があります。事業における貢献度によってインセンティブを付与する方法、社員が資格を取得したり、スキル向上に成功した際にインセンティブを付与する方法などです。後者の方法でインセンティブ付与する場合、社員が自ら積極的に能力開発やスキル向上に取り組み、ひいては企業への収益・利益に貢献します。

労働の動機付け(やりがい)を生む

人事考課によってインセンティブ制度を拡充すると、労働の動機付けにもなります。社員が自分自身の仕事に対してやりがいを感じるようになると、社員の満足度向上や離職防止にもつながります。

人事考課を設定する際の3つのポイント

人事考課を設定する際には、意識すべき3つのポイントがあります。これらのポイントを意識して、人事考課を設定してみましょう。

ポイント1. 「業績考課」目標達成を評価

「業績考課」を設定する上で重要なのは、最終的な業績だけでなく「どうやってその業績に至ったか?」を評価することが大切です。例えば、同じようなプロジェクトを担当する社員Aと社員Bがいたとします。両方ともプロジェクトは成功しましたが、社員Aはプロジェクトを通じて新人メンバーを育て上げ同じようなプロジェクトがきた場合には任せられる体制にしました。一方で社員Bは、自らそのプロジェクトを実施しました。この場合は一般的には社員Aを高く評価して然るべきです。

このように結果だけでなく、そこに至るまでの過程も評価することがとても重要になります。また、目標値に関しては上司が独断で決めるのではなく、社員自らが各人の目標を設定する仕組みを持ち、個人が責任を持って目標にコミットすることが大切です。

 

ポイント2. 「能力考課」身につけた能力を評価

社員ごとに保有している能力、発揮した能力、そして潜在的に抱えている能力を評価する人事考課も設けましょう。同じ職務についている社員同士でも、業績のレベルが高くより難易度の高い業務プロセス実行した社員こそ高く評価すべきです。また、潜在能力に対する評価は将来性への投資という意味でも重要です。ただし、潜在能力に関しては社員が納得する評価になることに注意しなければいけません。

 

ポイント3. 「情意考課」仕事への熱意を評価

「情意考課」とは日々の仕事への取り組みや姿勢、外部からの評価などを加味する人事考課です。さらに、企業やチームで仕事をする際に作られたルールに沿って行動ができているかの規律性、上司から与えられた仕事以外にも状況に応じてタスクを見つけて行動しているかの積極性、役職に関係なく自分の仕事に責任感を持ち業務を完遂させようとする姿勢があるかの責任性、そして他の社員との人間関係は良好かの協調性などから評価基準を作ります。

定量的ではなく定性的に見た人事考課なので注意すべきポイントはたくさんありますが、公正かつ納得感のある人事考課はモチベーションを大きこう貢献することになります。

 

仕事管理ツールの重要性

人事考課で最も重要なことは公平性です。そのためには誰がどれくらい働いているのかを正確に確認できるツールは必須と言えます。このような仕事管理ツールがない場合には、判断基準が属人化されるため社内の雰囲気が悪くなりひいては業績悪化へと繋がるケースもあるでしょう。

例えば仕事管理ツールであるAsanaでは、社員の仕事量を見える化するためのワークロードを提供します。ワークロードは、チームの仕事量をリアルタイムに可視化することが可能です。誰が何を実施している(た)のか、誰が多くの仕事をこなしているのか、会社に対するゴールへの貢献度は?など全員のキャパシティの全体像を一目で確認し、詳細情報にも簡単にアクセスできます。そのため時間数や点数などの値をタスクに割り当てれば、必要な工数を見積もり、仕事量の偏りなどの確認も可能になります。このようなツールを導入することで不公平な評価は無くなります。

人事考課を導入しよう

いかがでしょうか?一口に人事考課と言っても様々な目的があり、導入時に重要なポイントがあります。正しい人事考課を導入することで社員の仕事に対するモチベーションが大きく向上し、最終的には企業への収益・利益の向上につながります。この機会にぜひ、人事考課について熟考してみましょう。

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