WBSとは?作り方やサンプルを紹介

 2021.04.26  ワークマネジメント オンライン編集部

プロジェクトを遂行する際の管理手法として便利な、「WBS」の使い方をご存知でしょうか。本記事ではWBSの概要や、よく併用される「ガントチャート」との違い、WBSの作り方を解説するとともに、見本となるサンプルテンプレートを紹介します。WBSの作り方やテンプレートをお探しの方は、ぜひ参考にしてくださいジェクトを遂行する際の管理手法として便利な、「WBS」の使い方をご存知でしょうか。本記事ではWBSの概要や、よく併用される「ガントチャート」との違い、WBSの作り方を解説するとともに、見本となるサンプルテンプレートを紹介します。WBSの作り方やテンプレートをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

WBSとは?作り方やサンプルを紹介

WBSとは

「WBS」とは、作業を小さく分解し構造化するプロジェクト管理手法のことです。日本語では「作業分解構成図」とも呼ばれ、専らITシステム開発などで用いられています。WBSでは大きな作業単位を、個人が担当できるレベルの小さな作業単位に分割したあと、進行順序を考慮したツリー構造を作成します。

例えば、引っ越しを大きな作業単位として考えた場合、引越し先の決定や物件探しなどが小さな作業単位に該当します。必要ならさらに単位を細かくして、「電話をする」「管理する不動産会社の連絡先を調べる」といった具体的なレベルまで刻む場合もあるでしょう。

WBSの目的

WBSを活用する目的は、主に3つあります。まず1つ目が、スケジュールの作成です。仕事を細かく分解して仕分けることで、やるべきことが明確になるため、必要なものや日数などを見積もりやすく、より正確な予定が立てられます。

2つ目の目的は、工数の見積もりです。やるべきことが不明瞭では、工数の予測もしようがありません。WBSで作業を具体的にすることで、正確な工数を割り出せるようになります。

3つ目の目的は、担当者の仕事の効率化です。必要な作業をあらかじめリストアップしておくことで、担当者全員が仕事の全体像を理解し、タスク同士の関係性も把握できるようになります。その結果、今どの作業を優先すべきかがはっきりするため、チームで連携を取って仕事しやすくなるのです。また、作業をリストアップすることで、担当者自身がどこまで作業をすればよいのか、すぐに確認できるのも便利です。

ガントチャートとの違い

プロジェクトを管理するうえでは、WBSとは別に「ガントチャート」を作成する場合があります。どちらも作業のスケジュール管理に用いる点では共通していますが、一体どう違うのでしょうか。

ガントチャートとは簡単にいうと、作業進捗を確認するためのスケジュール表です。縦軸に実行するタスクを、横軸に日にちなどの時間を記載し、棒グラフを使って表します。全体のスケジュールやタスクを完了させるために必要な時間などを可視化できるため、一目でわかりやすいという特徴があります。

一方WBSは、プロジェクトに必要な作業をばらして細分化し、全体構造を一覧で見られるよう表形式に整理したものです。作業内容をくまなく洗い出せるため、タスクの抜け・漏れの防止につながるほか、工数の目安を立てやすいという特徴があります。

2つのうちどちらか一方ではなく、管理のしやすさから実際は両方使われることがほとんどです。作成する際は、まずWBSで作業内容を全体的に洗い出し、作業の分割と優先順位の明確化を行ったのち、作業進捗を時間軸で表すガントチャートを作成します。

特にこの作成順が重要で、先にWBSで仕事をリストアップし、整理していくことが欠かせません。ガントチャートを先に作ると、思いついた作業だけを表の中に入れることになり、抜け・漏れが起きやすいからです。いうなれば、WBSはガントチャートを作成する下準備のようなもので、両方活用することで仕事をより効率的に進められます。

WBSの作り方

以下では、WBSを作るための具体的な手順について解説します。

作業内容の洗い出し

まずは、プロジェクトの完了までに必要な作業内容をすべて洗い出します。プロジェクトとは大きな塊のようなもので、そのままでは「どのような作業が必要か・どれだけの時間がかかるのか」もつかめません。そのため、大きな塊であるプロジェクトを作業単位に分解する必要があるのです。

分解した作業内容はタスクやフェーズに分け、さらに細かい要素にばらして、より小さなタスクに落とし込んでいきましょう。規模感でいえば、数時間や数日で終えられるような作業単位にまで細分化します。

なおWBSは、あくまでプロジェクトの全体像や必要なタスクを把握するために作成するものです。タスクをあまり細分化しすぎると、ツリー構造の階層が深くなり、かえって把握しにくくなります。作業の重複や抜けが生じる恐れもあるため、タスクのサイズ感にこだわるよりも、わかりやすさを重視して作業内容を分けるよう心がけましょう。

作業の順番設定

順番を決めるときに重要なのは、作業それぞれの依存関係に気をつけることです。プロジェクトマネージメントを体系的にまとめた書籍『PMBOKガイド』では、タスクの依存関係として、以下3つの定義を示していますを決めるときに重要なのは、作業それぞれの依存関係に気をつけることです。プロジェクトマネージメントを体系的にまとめた書籍『PMBOKガイド』では、タスクの依存関係として、以下3つの定義を示しています。

  • 強制依存関係:「Aが終わらないとBを進められない」などの避けては通れない関係
  • 任意依存関係:任意だが優先的に処理したほうが効率的な関係
  • 外部依存関係:第三者からの影響を受ける関係

順番を決めるときは、これらの関係性を考慮すると、円滑に仕事を進められます。実際に手順を考えていく際は、先行作業の終了が必須なタスクなのか、後続作業と同時進行可能なのかといった具合に、依存関係を考えながら作業順序を決めていきます。

関係性を見ながら手順を整理することで、クリティカルパスを明確にできます。遅延につながる重要な作業経路なので、確実に処理が進むよう目立つようにしておくと、ミスが起きにくいでしょう。

作業の構造化

順番を考えたら、作業の実行プロセスをまとめていきます。作業感が同程度のタスクをひとまとめにして、ツリー構造に整理しましょう。

整理するときは作業を時系列順に並べ、関連作業は同じ階層にまとめます。必要に応じて関連作業ごとにインデントを行うと、それぞれの関係性がわかりやすいでしょう。小ツリーの作業を総合したものが、親ツリーを完了するために必要な作業です。このように構造化することで作業を把握しやすくなるため、やり忘れなどの防止につながります。

作業の担当者の設定

作業の構造化を終えたら、各作業に担当者をつけていきます。担当者が複数人いると、責任の所在が曖昧になりやすいため、1作業につき担当者1人をつけましょう。担当者を1人に絞ることで、責任感を持ってもらいやすくなります。特にクリティカルパスの担当者を決める際は、個人のスケジュールにも気を配りましょう。重要な作業に問題が発生すると、プロジェクトの遅れにつながるからです。

また、会議などをWBSに含める場合は、参加者複数人が担当者になりますが、全員の名前を記載するとかえって見にくくなります。会議の開催責任者など、代表者の名前だけを記載するのがよいでしょう。

人員を配置したら、作業が完了するまでの必要工数を担当者に聞いて作業期間を見積もり、作業同士の関連性を考慮しながらスケジュールを埋めていってください。工数については、人によってこなせる速度が異なるため、管理者側で勝手に決定せず、担当者と話し合いながら決めることをおすすめします。

スケジュール通りに進まないことも多いため、WBSを定期的に見直しながら適宜調整していくようにしましょう。場合によっては作業工程や仕様の見直し、人員の増加などで対処する必要があります。

WBSのサンプルテンプレートの紹介

WBSを作るメリットは先述したとおりですが、いきなりゼロから作るというのも難しい話でしょう。初めてWBSを作成する際は、インターネットのさまざまなサイトで入手できるテンプレートを使うと簡単です。以下では、その例を2つ紹介します。

まず1つ目に紹介するのは、「Bizroute」が提供するテンプレートです。全体のタスクを表形式でまとめられるWBSと、ガントチャートのサンプルをダウンロード可能です。Excelで作成できるうえ、必要に応じて改変も可能です。

次に紹介するのは、Microsoftが提供する「シンプルガントチャート」です。WBSで整理した全作業の進捗をカレンダー形式で管理できます。作業はひと塊のフェーズごとにまとめて管理することが可能で、管理しやすく見やすい仕様になっています。Excel形式で利用できるのもポイントです。

公式HPなどからサンプルをダウンロードして、ぜひ活用してみてください。

まとめ

WBSを活用して全作業を洗い出すことで、プロジェクトの効率的な遂行が可能になります。WBSと一緒に、視覚的なグラフを使うガントチャートを併用すると、作業スケジュールの確認と管理がしやすくなるためおすすめです。また、ToDoやプロジェクト管理機能を搭載する「Asana」を活用すれば、よりWBSを作りやすくなります。プロジェクト管理でお悩みの場合は、ぜひ検討してみてください。
https://asana.com/ja

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